“魔球ナックル使い”MLBオールスター最注目投手は遅咲きの苦労人、スティーブン・ライト
魔球ナックル――野球ファンのロマンとも言えるその変化球を投げ続ける、一人のナックルボーラーがメジャーリーグで今注目されている。上原浩治投手(41)や、田澤純一投手(30)も所属するボストン・レッドソックスのスティーブン・ライト(31)という投手だ。(6月30日現在)
彼は2006年にドラフトでクリーブランド・インディアンスに入団するが、良い結果を残せずにマイナーリーグで7年近く過ごしていた。転機は2012年。当時27歳だったライトは、それまでのオーソドックスな投球スタイルを一変させ、ナックルボールを投げ始めたのだ。
偶然ではあるが、同じく2012年のシーズンにR.A.ディッキー(41)というナックル使いが20勝、防御率2.73という成績を残し、その年の最優秀投手賞であるサイ・ヤング賞を受賞している。ディッキーも26歳という年齢でようやくメジャーデビューし、サイ・ヤング賞を獲得したのは37歳と、遅咲きの投手だった。
もしかするとライトは、自分と同じようにマイナーで長い間くすぶっていたディッキーの活躍に希望を見出していたかもしれない。レッドソックスに移籍した彼は、ナックルボールを投げる先発投手として、今までと見違える結果をマイナーリーグで残し、28歳にしてメジャーデビューを経験する。
そんなライトは今年、アメリカン・リーグトップの防御率2.18、自身のキャリアハイである8勝をマークしている。初のオールスター出場も確実と目されている彼だが、一体ナックルボールにどんな秘密があるのだろうか。
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