更新日:2022年07月24日 17:52
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伝説の古墳アニメ『古墳ギャルのコフィー』が製作発表からわずか44時間で劇場公開!! その舞台裏とは?

 さらに、轟氏が語っていたように時代に併せてコフィーたち主要キャラクターを新たに描き直しており、主線が太くなったほか、線の色が黒からネイビーに変更。さらにキャラの色もパステルカラー調になり、ダニエルは黄色、ドロシーは紫色、ニントクくんは青色と非常にカラフルになった。 「以前の『コフィー』は、全員が濃い緑色でしたからね。目にはいいんでしょうけど(笑)、キャラクター業界的には緑のキャラは売れないって言われていて。復活させるからには、グッズ化なども考えていきたいので、それぞれカラフルに色を変えてリボンやイヤリングなどのワンポイントも加えています。ちなみに、ニントクくんにはイケメンの象徴である前髪を追加していますが、あれは古墳に生えたススキという設定なんですよ。あと、不思議なのはダニエルが黄色になっているのは特に話題になっていなかったことですね(笑)」(FROGMAN)

リブートされた『古墳ギャルのコフィー』のキャラたち。左がかつて仁徳天皇陵と呼ばれていた大仙陵古墳と思われる「ニントクくん」。かつては髪の毛のようなもの(ススキ)はなかった。そして右が四隅突出型墳丘墓のダニエル。色が緑から黄色に大胆に変わったのに、ファンに騒がれることもなかった哀しい存在

 見た目は今風に変わったが、「(古墳の)中の人」をイジったネタや、毒舌だけど根はいい子といったコフィーの性格などは当時のまま。約3分半の作品の中に、コフィーの独特の世界観やシュールな雰囲気のエッセンスが存分に詰まっていた。  そして、非常に短い(しかも思いつきの)製作期間の中で、きっちり仕事をするのはDLEの大きな強み。『鷹の爪』の初期メンバーで現在は同社のアニメ監督である谷東氏は、フェイスブックで「明日流すアニメ今日作りはじめるのも懐かしい感じ」と書きこんでいた。 「久しぶりに超特急でモノ作りをしましたね。もともとほかの仕事もあったので、すべて終わったのは土曜日(イベントの当日)の朝5時でした。最近はスピーディーに動くことはなくなりましたが、DLEの持ち味は『世論がこうだから、こういう作品を作ろうぜ』と素早く対応できること。『瓢箪から駒』って感じでなし崩し的にプロジェクトが始まるってのはここ近年なかったことなので、よかったですよ」(FROGMAN)  復活した『コフィー』は、8月27日(土)の『鷹の爪8~吉田君の×(バッテン)ファイル~』の全国公開初日の舞台挨拶でも上映される予定だ。その日以降、どのような形で公開されるかは現時点で決まっていないが、新作も期待してしまうところ。

『秘密結社 鷹の爪』10周年記念の映画『鷹の爪8~吉田くんの×(バッテン)ファイル~』は現在、先行上映中。8月27日から全国公開される

 また、これは形になるかまったく未知数だが、『コフィー』の古墳ネタとはまた異なる古代日本を舞台にした小説をFROGMANは執筆中(担当編集は筆者)。執筆中だが、ピタリと半年以上筆が止まっており(FROGMANがこの半年作ってきたアニメの量を考えれば仕方ない)、このままではこちらはお蔵入りになる可能性も高いので「読みたい」というファンの方はFROGMANにツイッターなどでプレッシャーをかけてほしい。筆者は首を長ーくして、ただただ待ち構える構えだし、永遠に日の目を見ることはないかもしれない。 【鷹の爪8~吉田くんの×(バッテン)ファイル~】 『秘密結社 鷹の爪』10周年記念の映画は、現在先行公開中。8月27日より全国拡大公開!劇場一覧など、詳しくは以下へ! http://xn--u9j429qiq1a.jp/xfile/ 取材・文/織田曜一郎(週刊SPA!) 協力/黒田知道
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