名古屋の玄関にSKE48全メンバーのポスターがズラリ――エスカ地下街の狙いとは?
「エスカさんには(’16年度の広報大使)第1弾でたいへんお世話になりました。最後の最後、卒業する身のわたしのポスターまで貼っていただいてほんとうに感謝しています。家族と一緒に見て記念撮影をさせていただきたいと思います」(SKE48・東李苑)
SKE48が4月から名古屋駅新幹線地下街エスカの’17年度広報でコラボレーションする。一足早い3月25日の夜から関連掲示物の模様替えが行われた。今回のコラボの目玉は「全メンバーのポスター掲示」(74人。ただし8期研究生の矢作有紀奈はケガの治療のため後日、追加する予定)。だが、その中には3月31日付けでSKE48を「卒業」する東李苑、酒井萌衣の姿もあった。たまたま張り替え作業中にエスカを通った東のファン、天河明人さんも「2人のポスターはさすがにないだろうと思っていたのでびっくりした。(エスカのはからいにも)感謝したい」と喜んだ。
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実はSKE48は冒頭で東が語っているように’16年度も彼女を含む7人の選抜メンバー(松井珠理奈 須田亜香里 古畑奈和 東李苑 北川綾巴 熊崎晴香 後藤楽々)が「広報大使」として活動しており、2年連続で起用されたかっこうだ。
SKE48はエスカの広報活動によい成果をもたらしたのか。「続投」の理由をエスカ営業部副部長の加藤茂勝氏に直撃した。
――今年もSKE48を広報活動に起用した理由は
評判がいい。知名度、話題性で非常に効果があったので引き続き46周年も継続させていただいた。昨年は人気の高いメンバー7人の起用で盛り上がった。今年も未来の中心となりそうなメンバー7人(松井珠理奈、江籠裕奈、北野瑠華、高寺沙菜、小畑優奈、菅原茉椰、一色嶺奈)を「キービジュアル」としてピックアップしたが、それだけではなく全員参加のタイアップにしようとの提案をいただいた。「ぜひ!」と返事をした。
――卒業直前メンバーのポスター掲出が「粋なはからい」だとファンの間でも話題になっている
数日とはいっても在籍はしているわけだから、そこは出してあげたいと思った。「全員」と謳っているわけだから。
――広報効果は数字に表れたか
名古屋駅周辺の外部環境が相当変化している。昨年から今年にかけて競合他社である大名古屋ビルヂング(三菱地所)、JPタワー名古屋(日本郵便)、JRゲートタワー(JR東海)の中にショッピングモール、飲食街が多数、オープンしてきている。正直に言うと、エスカの売り上げは「微減」。だが、逆に言えばSKE48の起用効果で「微減」で済んだと考えている。競合が増えていなければ売り上げはアップしただろう。
――他にどんな効果があったか
SNSを通してSKE48のメンバーが情報発信をしてくれて、それをまたファンの皆さんが拡散してくれた。東西から新幹線で名古屋に来ても(反対側、東にある)桜通口に行ったり、栄に行ったりしていたのが、(西側にある)うちも意識してくれる効果はあったと思っている。エスカは「名古屋の玄関口」。初めて名古屋に来て、名古屋を感じてもらえる地下街だ。だから、「名古屋めし」を中心に名古屋をアピールするように努めている。他方、SKEは名古屋の顔となるアイドルとして、日本全国に向けて名古屋をアピールするにはふさわしい存在。だから、SKEさんと組ませていただいているわけで、お互いにWin-Winになる企画ではないかと思う。SKE48とは思った以上に「相性」がよかった。(広報大使は)1年毎の更新だが少しでも長くやっていきたい。
――新年度に取り組みたいことは何か
エスカの現場でのイベントをもっと開催したかったという反省がある。人気アイドルなので警備の問題などを考慮して尻込みをした。しかし、昨年11月にBUBUKA増刊「100%SKE48 Vol.2」発売記念お渡し会、2月にアルバム「革命の丘」のCDお渡し会をやって多くのファンの皆さんにも集まってもらえた。ファンの方のマナーもよくて、われわれも手ごたえをつかめた感じだ。3月31日には「プレミアムフライデー応援団」(石田安奈、惣田紗莉渚、高畑結希が参加予定)のイベントがある。4月からの新年度ではこれまで以上に開催していくつもりなので期待してほしい。
――個人的にはSKE48をどう見ているか
みんな頑張っているのでお父さん目線で、会う子たちすべてを応援したくなってしまう。「推し」なんて一人に絞れないので「箱推し」だ。
メンバーたちは「全員参加」での広告起用をどう思ったのだろう。一部のメンバーに感想を聞くことができた。たまたま友人と通りかかったという町音葉は「全員が貼られるなんて知らなかったので、誰が貼られているのかなって見てみたら自分がいてビックリ」した。友達にも「何で音葉がいるの?!」と驚かれたという。
各ポスターにはメンバー個々人が考えて直筆したエスカのキャッチフレーズも印刷されている。「世界へはばたけ ESCA!!」と書いた北川綾巴は「日本だけじゃだめだ、世界まで行かなきゃだめだ」と、視野を広げる思いを込めたという。最近、名古屋には中国など世界各国から観光、ビジネス目的での来訪が増えている。「エスカを通してSKEのことを、SKEを通してエスカのことを知っていただきたい」との願いを語った。名古屋の「玄関口」からの発信に期待したい。
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取材・文・撮影/竹内一晴
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