更新日:2017年08月07日 20:15
スポーツ

甲子園開幕前にチェック!意外と知らない野球のルール ――インフィールドフライを“うっかり”落球した場合はどうなる?

マウンド

投手交代には意外と細かいルールがある

 試合をする以上、選手交代は戦術上当たり前のように行なわれる。イニングが始まるとき、次の打者に打順が回るとき、ランナーが出たとき……などのキリの良いタイミングをはじめ、ときには打席の途中で代打が出たり、投手交代が行われたりすることも。一見、いつでも交代していいように思えるが、交代のタイミングにもじつは決まりがあるのだ。 <マウンドに上がった投手は第1打者が打席を終えるまで交代できない>  厳密に言えば、イニングの初めにファウルラインを越えてしまえば、その回の第1打者を打ち取るか、もしくは一塁に到達させるまでは交代できない。ただし、第1打者に代打が出た場合や、ケガや急病で投球を続けることが困難だと判断された場合は交代が認められる。 <救援に出た投手は、そのときの打者が打席を終えるまで交代できない>  イニングの途中で登板した救援投手も、一人目の打者(または代打者)を打ち取るか、一塁に到達させるまでは交代できない。ただしこちらも、ケガや急病で投球が続けられなくなった場合を除く。 <投手が同一イニングで「投手→野手→投手」と二度投手になったらそれ以降は守備位置の変更ができない>  高校野球では、投手がほかのポジションにつくことも多い。しかし、投手からほかのポジションに変更になったとき、同一イニング内でふたたび投手のポジションに戻ったら、それ以降そのイニングでは守備位置を変更することができない。  つまり、投手→野手→野手……は許されても、その後、投手に戻ってしまえば変更できなくなるのだ。ただし、このルールは「高校野球特別規則」に基づくもので、本来の「公認野球規則」では、同一イニングで投手がほかの守備位置についたら、再度投手になる以外は守備位置の変更が認められていない。つまり、“投手→野手→投手”のみOKで、“投手→野手→野手”も認められないということだ。  これらの規則に違反して交代が行なわれていた場合、審判はすぐに交代の不可を監督に告げる必要がある。だが、万が一だれも気が付かなかった場合はそのまま試合は続行される。 野球ボール

ややこしいルールも含めて野球は楽しい!

 今回は大きく分けてふたつのルールを紹介したが、これ以外にも「知らなかった……!」といまだに驚かされることは多い。まだまだ自身の勉強不足を実感しながらも、ルールをひとつひとつ理解していくことも野球の面白さだと感じている。  今年も8月7日に開幕する甲子園。楽しみ方は人それぞれだが、自分の知らないルールを探してみるのもいいかもしれない。ルールのややこしさも含めて、野球って面白い! <取材・文/笹沼杏佳>
1
2
おすすめ記事