ダルビッシュも受けたトミー・ジョン手術、「子供の患者急増」という異常事態
先月、右ひじのトミー・ジョン手術(※)から約2年ぶりの登板で勝利を飾ったダルビッシュ有。しかし、その後右肩痛を発症し、現在は故障者リスト入りしている。
そこで改めてクローズアップされているのが、手術そのものの是非。いまや10代前半の患者が急増しているという。こうした客観的事実については、ウォール・ストリート・ジャーナル(6月8日 配信の記事)が報じた通りだろう。
※トミー・ジョン手術:1974年にフランク・ジョーブ博士が考案した手術。損傷した肘のじん帯を切除し、他の部位から正常な腱を摘出して移植する。初手術を受けたトミー・ジョン投手にちなんでこう呼ばれている。
だが重要なのは、その原因である。なぜプロでもない子供が、大がかりな手術を受けなければならないのだろうか? 「The False Hope of Tommy John Surgery」(New Republic 6月3日配信)の筆者ジェフ・パッサンは、かつてないほどに肘の故障が増加し、若年化する現状をこう捉えている。
<数多くの成功例が存在するからこそ、トミー・ジョン手術は、ある矛盾を孕んでしまった。選手の体調管理への誤った認識が野放しになり、事態の深刻さに気付いたころには、取り返しがつかなくなっていたのだ。>
(筆者訳、以下同)
ケガを未然に防ぐのではなく、ダメになったら取り換えればいいとの考え方が主流になったのだ。ボストンレッドソックスの前GMベン・チェリントンの言葉が象徴的だ。
「肘の問題は解決されたんだから、考えなくなっただけの話だ」。
プロでもない子供たちに肘の故障が急増
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