野球部女子マネージャーに対する世間のイメージに物申す!「むしろ、甲子園に連れていってやんよ」
「私を甲子園に連れていって!」
野球部女子マネージャーといえば、多くの人がこのフレーズをイメージするのではないだろうか。
ここ数年で、メディアなどに女子マネージャーが取り上げられる機会が格段に増えた。努力を惜しまず、選手たちを支える姿は眩しく美しいと感じる。しかし彼女たちの実像は、良い意味でもっと泥臭く、たくましいはずなのだ――と、高校時代に野球部女子マネージャーを務めた筆者は考えている。
そこで当記事では、世間にあまり認知されていない、高校野球における女子マネージャーの仕事内容にフォーカスしたい。
まず、運ぶものがだいたい重たい。
「10キロ以上あるジャグ(飲み物のタンク)をそれぞれの手に持って、一度にふたつ運ぶ」(野球部マネージャー経験者のAさん・20代女性)
「バット23本を両腕に積み上げ、体で支えて一気に片付けていた」(野球部マネージャー経験者のBさん・20代女性)
このように、運ぶものが10kgを超えるなんて当たり前。ボールがおよそ120球入ったコンテナ(総重量20kgほど)を持って、バックネットから外野に走るのも日常茶飯事だ。だから、マネージャーには“見かけによらず力持ち”タイプが多い。また、次のような声もある。
「柄が壊れたトンボ(グラウンド整備の道具)などは、ノコギリや金づちを駆使して修理するか、別のものに再利用していた」(Bさん)
まさしくガテン系な一面も。筆者も、木材を使って壊れたスコアボードを修理したことがある。
野球経験のない女子マネージャーでも、選手の練習相手を務めることが少なくない。
「ティーバッティングの球出しや、室内練習でのバドミントンのシャトル投げなどは、一緒に練習に参加している実感を持てて楽しかった」(野球部マネージャー経験者のCさん・20代女性)
ティーバッティングでは主に至近距離からトスを上げ、シャトル投げでは対面してピッチャーのように投げる。「どうしてバドミントンのシャトルを?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、室内練習場を持たない学校は、雨天時に校舎の中など屋根のある場所で、バドミントンのシャトルを使った練習をすることがあるのだ。
何球も繰り返して投げ続けるため、慣れてくると、それぞれの選手の得意コースも見えてくる。ティーバッティングやシャトル打ちは、理想的なフォームでスイングするための反復練習だ。そのため、素振りの軌道上で自然に打つことができるコースへ投げると、気持ちよく振れるため喜ばれた。また、「苦手なコースを克服したい」という要望があれば、指定された位置に投げ続けたり、もう少し実践的な室内練習では、変化球を交えてカラーボールを投げたりしたことも。
基本的に力仕事ばかり
ときには選手の練習相手になる
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