更新日:2022年09月25日 11:21
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優柔不断が仇となる? 任侠界に噴出する「神戸山口組組長失望論」の深層

「偽物のバッジを持ってこい」

優柔不断が仇となる? 任侠界に噴出する「神戸山口組組長失望論」の深層 現在、府中刑務所に服役中の高山若頭が出所するのは、2019年頃と見られている。“3つに割れた”山口組の再統合は、それまでにあり得るのか。  まず考えられそうなのが任侠山口組勢との統合だが、前出の古参幹部は言う。 「任侠山口組の実質的な数は100人ほどで、(六代目側への)復帰の話は続々と来ています。あとは織田の態度次第ですね。偽物のバッチ作って、山口組を名乗っているうちは無理でしょう。バッジを捨て、何も言わず、黙って頭を下げにくればいい。古い話だが、今の織田を見ているとベラミ事件を起こした鳴海清と重ねて見えてしまう。鳴海とは田岡三代目に拳銃を発射し、新聞社に親分を愚弄するような文章を送りつけて最後、むごたらしい姿で死体となって発見された人物なのですが、スケールはだいぶ劣るとはいえ、織田がやっているのも同じことだから」  では、神戸山口組はどうか。 「任侠と同じで、現場レベルでは“戻った後”の保全をかけに来る幹部は多い。井上ら絶縁者以外は咎めずに受け入れる、というのが執行部の器量ですから、そういった相談には日々乗っています。問題はタイミング。池田組と同じように、二代目宅見組がだいぶグラついている。組長である入江の心が折れれば、事態は雪崩を打って変わるでしょう。先日、山健組の若頭に昇格した中田あたりは、よほどわかっているのではないか」  このご時世、実力行使を伴う抗争劇はもはや起こってはならない――古参幹部はそう話すが、一方で二次団体幹部・X氏はこうも語る。 「本来なら神戸からカエシ(報復)があって、第2ラウンドに入ります。窮鼠猫を噛む、ではないが、そういった可能性もゼロではない。そうなると、特定抗争指定がかかるだろうが、やぶさかではない。受けて立つまでです」  タイムリミットまで、残り1年半。日本最大の暴力団で起きた分裂劇は、どのような収束を見せるのか。 取材・文/日刊SPA!編集部
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