断食法で本当に脳は蘇えるのか
【お題その2】
断食法で本当に脳は蘇えるのか
<挑戦者ライター:M下>
東大出身ながら受験勉強以来、頭を使うことを放棄した結果、底辺ライターとしてくすぶり続ける。最近は、マンガを読むことすら面倒くさがる始末
<参考資料>
「脳がよみがえる断食力」(青春出版社)
『山田式ファスティング』を提唱し、プロ野球選手や芸能人に断食を指導する著者が、断食で脳が生まれ変わるメカニズムを解き明す
あえて脳を飢餓状態に陥れることで、五感が冴えた!
30歳になって、白髪と腹回りの肉だけは順調に増えるものの、頭の回転はめっきりスローになる毎日。そんな自分を見兼ねてか、編集氏から与えられた課題は「断食で脳力アップ!」という過酷なミッション。
一見眉唾だが、「断食=ファスティング」による脳活性化法は、古くは古代ギリシャの哲学者・ソクラテスから、カール・ルイス、アントニオ猪木といったトップアスリートまで、広く実践されている方法だという。
杏林大学予防医学研究所所長の山田豊文氏によれば、「断食を行うと体内の糖分の不足を補うため、肝臓で脂肪酸が『ケトン体』に作り変えられる。このケトン体は脳から出るα波の発生を促す作用があり、それゆえ五感が研ぎ澄まされ、あらゆる機能がアップする」とのこと。そして、このケトン体が作られ始めるのが断食7日目から。ケトン体生成→α波だだ漏れ→脳力アップというステップが7日サイクルで行われ、14日、21日と続ければ、阿弥陀如来が降臨するなど悟りの境地に達することもあるというじゃないか。これは試す価値ありだろう!
ということで、山田氏の教えに従い断食開始。最初の3日間は、野菜・魚などを中心に食べる「準備期間」に当てる。これは、普段のジャンクフード漬けでボロボロになった体内環境を整えるストレッチのようなもの。本格的な断食は4日目からスタートだ。
地獄の毎日も5日目から極楽に!?
まず、朝起きたらミネラルウォーターを400ml飲む。水は代謝酵素が働くために欠かせないのだとか。あとは、朝・昼・晩・就寝前に特製ドリンクを飲むのだが、本格的に作ると野菜を発酵させたりと面倒なので、野菜ジュースで代用。なお、タバコ、コーヒー、ガムなどはすべて禁止。喫煙者の自分にとっては、断食・禁煙と二重の苦しみである。初日は乗り切ったものの、2日目~4日目あたりは、腹が減りすぎて謎の腹痛に襲われるわ、ニコチン・カフェイン不足で意識が朦朧とするわで散々。4日目の夜には、この苦行を与えた編集氏への仕返しの算段で眠れぬ夜を過ごした。
だが、変化が訪れたのは5日目。朝から体が軽く、持病の頭痛ない。空腹もそれほど苦痛ではなくなり、むしろ「飯食うの面倒くさくね?」といった境地に。頭も若干冴えてる気がする! そのまま最終日まで乗り切り、断食は無事終了。ちなみに最後の4日間は「復食期」としてお粥などを中心に食生活を戻す期間として過ごした。
14日間の断食生活を終えて、IQテストの結果は左の通り微増にとどまってしまったが、腹回りはだいぶすっきり! 本当に脳力がアップしたかは疑問が残るものの、体が軽くなった分、日中ボーッとする時間が減っただけでも、確かな改善と言える。道中は辛いことも多々あったが、ダイエットと脳力アップに効果があるので、これは意外とお得なのかも!?
<テスト結果>
【実験前】
正解率:75% IQ:124
↓
【実験後】
正解率:80% IQ:132
最初にテストをやったときは、途中で面倒になってヤマをかけたりもしたが、断食後は集中力が持続した感じ。とはいえ、苦手な空間認知(特に展開図!)は相変わらず苦手のまま。やはり2週間足らずでは、悟りは開くまでには至らなかったか? さらに1週間トライするか!
効 果 ★★☆☆☆
疲 労 ★★★★☆
オススメ度 ★★★☆☆
― 14日間[脳力UP法]にガチチャレンジ【2】 ―
ハッシュタグ