山口六平太こそ社畜の鏡だ!
―[30代のための社畜幸福論]―
「プライベートより仕事優先」「自分の意に反しても会社の命令には絶対服従」――そんな話を聞けば、誰もが心の中で「社畜か。気の毒に」と呟くだろう。だが、彼らは本当に「気の毒」なのだろうか。大して会社に尽くそうとせず、かといって独立する気概もなく、中途半端に会社に居続けるあなたより、彼らのほうがずっと成功しており、幸せなのではないか?
◆「社畜」を楽しむためのオススメ漫画
「漫画」はいつだってサラリーマンの友。そして、時代の「サラリーマン像」を反映する鏡だった。
バブル崩壊で経済成長が滞る’90年代以降、『島耕作』のような会社人間キャラは減り、’00 年代に入ると「等身大」のキャラクター(出世に縛られない、会社に過度な期待をしない、など)が活躍するようになった――と分析するのは、『サラリーマン漫画の戦後史』の著者である真実一郎氏。
では今、改めて「社畜」を見直したい我々が読むべき漫画とは?
真実氏が真っ先に挙げたのは『山口六平太』。バブル景気とほぼ時を同じくして連載が始まり、その後の「アンチ社畜」の風潮のなかでも変わらず続いてきた作品だけあって、「サラリーマンの普遍的な生き方」のヒントがそこにはある。
「このような、ジェネラリストの男性社員が人柄を武器に成長していく“最大公約数的サラリーマン漫画”は、読者層が高齢化しています。でも、実は若い人へのメッセージも多いんですよ」(真実氏)
●『総務部総務課 山口六平太』



―[30代のための社畜幸福論]―
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『サラリーマン漫画の戦後史』 漫画の中のサラリーマンを見れば時代が見えてくる ![]() |
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