更新日:2022年11月25日 23:31
スポーツ

『ろくでなしブルース』主演の前田が、ドラマ初挑戦の小橋へエールを送る――小橋建太の青春おすそわけ#19<前田憲作vol.2>

 元キックボクサー、前田憲作。かつて高架下のサンドバッグ相手に練習に明け暮れた青年は、’92年、全日本フェザー級王者、’94年、WKAムエタイ世界スーパーフェザー級王者に輝き、一躍90年代を代表するスターになった。’99年に設立したジム「チームドラゴン」からは、現在のキックボクシング界を代表するチャンピオンたちが数多く育ち、名伯楽としてその名を轟かせている。  そんな前田は、「体が大きかったらプロレスラーになっていた」というほど大のプロレス好き。小橋建太のことを「残りの人生の目標」と話す。お互いをリスペクトし合う二人は、2018年をどう生きようとしているのだろうか? 前田憲作(以下、前田):小橋さんは今度、テレビドラマで演技に挑戦するんですよね。頑張ってください! 小橋建太(以下、小橋):いやあ、もうどうしようかと思って。前田さんが主演された『ろくでなしブルース』を見たんですけど、すごく上手なんですよね。 前田:いえいえ。小橋さん、演技は初めてですか? 小橋:昔、雪山を登っていく男の役をやったことがあるんですけど、そんなに台詞もなかったので。今回みたいに台詞があって、役名があるようなものは初めてです。 前田:初めてに見えないですよ。ずっとやっていたようなイメージです。小橋さんだったら、なにも心配いらないですよ。向いていると思います。 小橋:勘弁してくださいよ(笑)。 前田:講演などでも、しっかりと人に伝えることができる方ですから。 小橋:台詞を覚えられないんです。ちょっとだけなんだけど、緊張して、出るかなあ……。 前田:私も「ろくでなしブルース」のときはそうでした。台詞がものすごく多かったんですけど、覚える自信なんてなかったです。初めは台詞が入っていても、相手の俳優さんの言っていることを聞けなかったんですよね。でも段々、聞けるようになってきますよ。 小橋:僕は1日だけなんですけど(笑)。周りの人に迷惑をかけそう……。 前田:一生懸命やっているのは、周りの人に全部伝わると思います。小橋さんの演技、楽しみです。私たちの年齢になっても、古くなった殻は脱ぎ捨てて、新しいことにチャレンジし続けることって大事だと思うんです。引退と復帰を繰り返している選手が多い中で、小橋さんは文化人として本当にしっかりされているので、すごく見習っているんですよ。 小橋:ありがとうございます。 前田:小橋さんのFortune Dreamのような興行を、私もいつかやりたいと思っています。俳優業も、チャンスがあればまたチャレンジしたいですね。 小橋:しばらくやってないですか? 前田:15年くらいやってないですね。何回かお話はいただいたんですけど、ジムを作ってから断っていたんです。たくさん選手を抱えていたので、私が抜けると練習できない状況で。 小橋:チームドラゴンの選手がいま、ガーッときてますよね。 前田:一年くらい前に悲しい出来事がありまして。でも残ってくれた選手たちがこの一年で頑張って、いろんな団体でいまランキング上位にいるんですよ。ベルトに手が届く位置にいるので、来年は勝負の年になると思っています。 小橋:イチ押しはだれですか? 前田:北井智大、野口学、渡部翔太とか。彼らがまた新しいドラゴンを作ろうとしているんです。私もこの一年で、小橋さんや道場のみんなや、温かい人たちのお陰で原点に戻って、また楽しく仕事ができています。 小橋:最近、前田さんの顔が明るいんですよね。 前田:ありがとうございます。小橋さんと出会って新しい目標ができたというか。私は小橋さんのようになればいいんだと思っているんです。15年間、選手を育ててきた経験とか、苦しかったこととか、小橋さんのように講演などで伝えていきたいです。
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一人の選手を育て上げることがどれだけ難しいことか
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尾崎ムギ子/ライター、編集者。リクルート、編集プロダクションを経て、フリー。2015年1月、“飯伏幸太vsヨシヒコ戦”の動画をきっかけにプロレスにのめり込む。初代タイガーマスクこと佐山サトルを応援する「佐山女子会(@sayama_joshi)」発起人。Twitter:@ozaki_mugiko

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500円から募金を受け付けております。皆様からお寄せいただいたお気持ちは小橋建太が責任を持って全額高山選手にお渡しいたします。
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