那須川天心がメイウェザー戦を振り返る「世界中の人々に僕のことを知ってもらえたことは大きい」
キックボクシングで29戦無敗22KO。総合格闘技に進出して4戦無敗。15歳でプロデビューした「キックボクシング史上最高の天才」は、昨年12月のフロイド・メイウェザー・ジュニアとのエキシビションマッチで1RTKO、“初の敗北“を喫した。賛否両論あった「世紀の一戦」で味わった初めての屈辱は皮肉にも彼の知名度を上げ、より神格化された若武者はさらなるビッグマッチに意欲を見せる。21日にはマニー・パッキャオ推薦選手であるフリッツ・ビアグタンを完全撃破。果たして、唯一無二の神童はどこへ向かおうとしているのか?
――昨年は大晦日のフロイド・メイウェザー・ジュニアとの一戦も含め5回もリングに上がりました。目まぐるしい日々が続いていますね。
那須川:いろいろなことがありすぎて、時間の経過がメチャクチャ早い。余韻に浸っている暇は一切ないです。
――ちなみに’16年と’17年には1年に9試合も闘っています。キックボクサーの平均試合数は年に3~4回程度。よくこのペースで闘えましたね。
那須川:本当にそうですね(笑)。今後はやれる範囲内でやろうと思うけど、多くても2か月に1試合がベストですかね。
――昨年はムエタイの現役王者スアキムに始まり、MMAの強打者・中村優作、ムエタイで実力No.1のロッタン、シュートボクシング王者の内藤大樹と大一番が続きました。いわゆる前哨戦というか、肩ならしのような試合はひとつもなし。マッチメークも異例といえば異例です。
那須川:格闘技マンガだとしたら、詰め込みすぎですね。去年やった試合はいずれも1年に一回というべき大一番ばかりだったけど、初っぱなのスアキムとの一戦はすでにプロローグのようになっている。1年のうちに、何回人生を懸ければいいのか。
――ビッグマッチばかりで気持ちがすり減ることはないですか?
那須川:それはないですね。毎回新しいことがあるので楽しいですよ。
――昨年はメイウェザー戦を除けばキックボクサーとしての活動に専念しました。今年もその路線で?
那須川:そのつもりですけど、まだ何があるかわからないですね。ボクシングで闘うこともあるかもしれないし、世界で闘うことがあるかもしれない。そこは本当にわからないです。1年前だったら僕とメイウェザーが闘うことなんて、誰も想像できなかったじゃないですか。
――はい。しかも中身は従来のエキシビションマッチの範疇を飛び越えた正真正銘の真剣勝負でした。
那須川:後世に語り継がれる闘いになったとは思いますね。どんな形であれ、世界中の人々に僕のことを知ってもらえたことは大きい。メイウェザー戦後、道端で外国人から「メイウェザーと闘ったヤツだよな?」と英語で声をかけられることも増えてきました。今後のことも考え、去年からV.V Meiさんに英会話を習っているので、言っていることは何となく理解できます。
二十歳の神童、すべてを蹴散らせ
メイウェザー戦で世界に轟いた「天心」
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