平昌から学ぶ東京オリンピック開会式[コラムニスト木村和久]
―[木村和久の「オヤ充のススメ」]―
― 木村和久の「オヤ充のススメ」その198 ―
平昌オリンピックが始まりましたなあ。それはひとまず置いといて、話が飛びますが「日刊SPA!」の連載をまとめた単行本が発売されます。せっかくなので、宣伝を少々させていただきます。
本のタイトルは「50歳からのかろやか人生」(雷鳥社刊)で日刊SPA!の「オヤ充のススメ」が8割と、夕刊フジの連載「木村和久の世間亭事情」の2割を抜粋し、加筆訂正した本です。ネット記事は、年々メジャーになり、表現をマイルドに、せざるおえません。まだおおらかだった頃の、キャバクラや風俗ネタがこの本で読めます。タイトルは50歳からですが、内容は「まだ現役でいたい、オヤジのバイブル」ですので、オヤジなら誰でも楽しめます。
アマゾンでは、すでに予約を開始しています。日本の出版界はアマゾンさんのおかげで、発売前から順位が出て、発売の頃には重版できるかが、ほぼ予測できます。ということで、今が勝負時、ネット記事から単行本が生まれるなんて、今の出版不況時に、奇跡みたいなものです。その「ドリーム・カム・ツルー」話に、いっちょう乗って頂けませんでしょうか。
予約、よろしくお願いします。
というわけで本題です。
平昌オリンピックの開会式を見ていましたが、卒なくまとまってて、なかなかやるなというのが、正直な感想です。事前情報では、「全く盛り上がってない」とか「世界のVIPは誰も行かない」「みんな寒くて凍えてしまう」「切符が売れない」などネガティブキャンペーンばかりが嘘のようです。
平昌オリンピックの開会式から、学ぶべきことは学び、2020年の東京オリンピックの参考にしたいと思います。
ここ10年ぐらいの傾向としては、オリンピック開会式のハイテク化、CG化、VR化、プロモーション映像化が挙げられます。開会式は5人の少年の冒険物語映像に始まり、由緒あるお寺の鐘が鳴ってのスタート。それから、床面映像と観客席のLEDライトがシンクロ化し、スタジアム全体が劇場化され、民族の歴史物語が展開されます。
さらに歌や踊りが盛りだくさんですが、まさかジョン・レノンの名曲「イマジン」を平和の象徴として歌うとは、しかも英語で。自国文化絶対主義の韓国も、丸くなりましたなあ。
見ものは聖火の点灯です。聖火ランナーが、聖火台に繋がるスロープを、どう登るのか謎でしたが、スロープに突如、階段が現れて登れるように。これには驚きました。そして、キム・ヨナに引き継がれ、大きな壺の聖火台に灯されます。
途中、スキー会場からの中継映像で無数の光るドローンが飛び、そのドローンで人の形や五輪マークを作るのですが、ほんまいかいなと思いました。後で調べると、インテルが1218台のドローンを制御した、本物と判明しました。しかもドローンの最多同時飛行の、ギネス記録も更新したそうです。いやあ、これは凄い。このドローンパフォーマンスを、東京オリンピックで超えるのは至難の技ですよ。
さて卒なく終えた開会式から、何を学びましょうか。その前に過去の日本の冬季オリンピックの開会式を少し振り返ってみます。1998年の長野オリンピックの開会式は、最悪でした。なぜ相撲取りが、大挙裸で登場してくるのか。さらに通常の土俵の10倍ぐらいデカい土俵を作り、そこで土俵入りをするという、奇妙な映像が流れました。土俵がデカいから力士が小さく見えて逆効果でした。しかも、長野だからって、諏訪大社の「御柱祭」からみの巨木をおっ立てる演出も外国人からみたら、ただのトーテムポールか、体育祭の棒倒しにしか見えないでしょう。
それではピョンチャンと長野から学び、東京オリンピックはどうあるべきか。骨格みたいものを提示したので、皆さんと一緒に考えましょう。
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『50歳からのかろやか人生』 体は枯れても頭の中は未だ現役気分、コラムニスト木村和久が贈る そんなバブル世代(50~60歳)へ向けた老後生活の道しるべ |
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