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仕事の失敗を自腹で立て替え借金150万…30代会社員の泥沼生活

―[隠れ借金白書]―
 借金を巡る状況に変化が起きている。「カードローン」の人気が爆発、ネットで手続きが完結する借り方も浸透し、こっそり摘まむ人は後を絶たないのだ。しかし、いくらラクに借りられても、ハマれば待っているのは泥沼。果たして、隠れ借金リーマンはどのような生活を送っているのか? ここでは、のっぴきならない理由で借金を背負った男のシリアスな日常を紹介する。
隠れ借金白書

持っていても使えないクレジットカード3枚を財布に入れる林さん。右端のはアコムのカード。「バレにくいデザインで助かる」とか

仕事での失敗を自腹借金で補う

…林智也さん(仮名・30歳・独身・残債150万円) 「会社の同僚はみんなマジメだから、借金があるなんて口が裂けても言えません」と話すのは、イベント運営会社で働く林さん。現在、クレジットカードや消費者金融に約150万円の借金がある。 「仕事柄、結構な額の経費を立て替えたり打ち上げ代をもったりするんですが、担当イベントが赤字だと経費精算をしづらいんです。以前、赤字イベントの精算をしようとしたら、上司に『こんな赤字なのにふざけんな』と泣くほど説教されたのがトラウマで……。仕方なく借りて自腹で補ったんです」  手取り給料は月28万円。「もともと貯金をする習慣がなくて、カネを使うときは全部カードだった」という暮らしに急な出費が重なり、3枚あったカード限度額は瞬く間に満杯に。延滞が続いた末に支払い方法をリボ払いに変更。ついには消費者金融にも手を出した。 「今は月の支払いが8万円ほど。メシ代ももったいないので『悩みがある』と人のいい先輩をご飯に誘っておごってもらったり、近くのスーパーで廃棄弁当をもらったりしています。水道が止まって近くの公園で歯を磨いてた時期もありましたね。あと、後輩主催の合コンでも『キャッシュカードがボロボロだからATMで下ろせなかった』とウソをついて、数か月後のボーナスまで逃げていました」
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休みもカネがないからほぼ家で…
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