更新日:2024年07月25日 16:48
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使えなすぎて「役員から平社員に降格」…ヘッドハンティングされた人物が“メッキが剥がれて”転落していくまで

「経営者が鳴物入りで連れてきた人物にロクな人間はいない」  現場が見えておらず、的外れな人選をする経営者を揶揄する声を聞いたことはありませんか? IT企業に勤務する西浦拓也さん(仮名・38歳)が、上記のような意見を声高に叫ぶようになったのは、実体験が元になっているといいます。
できる風の会社員

画像はイメージです

とにかく優秀な人材を引き抜いた?

もう7、8年ほど前の話になりますが、社長が『うちの会社は大きく変わるぞ!』と言い出したことがあったんです。ベンチャー企業を上場させた、とにかく優秀な人材を引き抜いたという話で。そうしてやってきたのが、杉田さん(仮名)でした」  杉田さんは事業開発を担当する取締役として入社。様々なプランを発表していく。 「2年以内にシェア1位を獲ると豪語し、新たなサービスの立ち上げ、さらに『事業シナジーを生むことができる』という名目で技術力の高い同業他社を買収。その企業の社長も兼務し、就任早々の時点でかなり精力的に動いていました」    西浦さんもそうした動きに大いに期待したという。 「これは本当に会社が大きくなるかもしれないと思いました。社長から『上場も視野に入れている』といった話も出て、同僚たちもストックオプションについて盛り上がり、社内全体が今まで感じたことがないような熱を帯びていました」

肝入りで開発したサービスが見るも無残な結果に

 だが、悲しいことに段々と怪しい雲行きに……。 「杉田さんの肝入りで開発を行ったサービスは、出来上がってみれば競争が激しいレッドオーシャンど真ん中のサービスで……。しかも、これまでうちが得意としてきたジャンルとは全く異なっていたので、営業もどう売っていいのかわからないような代物。結果として大コケでした」  大々的な宣伝を展開、それに伴い多額の資金を投下していたため、社長の逆鱗に触れることになったという。 「そんな失敗が他にもいくつも続き、杉田さんは取締役から部長職へと降格になりました。うまくいかない理由の1つに、そもそも開発についての知識がまるっきりなかったことが挙げられるでしょうね。無茶な開発を強行し、開発担当としょっちゅう揉めていました」
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失敗を繰り返し、平社員にまで降格…
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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