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会社の同僚に50万円の借金…バレたら大問題になる!「企業内借金ネットワーク」

―[隠れ借金白書]―
借金を巡る状況に変化が起きている。「カードローン」の人気が爆発、ネットで手続きが完結する借り方も浸透し、こっそり摘まむ人は後を絶たないのだ。しかし、いくらラクに借りられても、ハマれば待っているのは泥沼。果たして、隠れ借金リーマンはどのような生活を送っているのか? ここでは、のっぴきならない理由で借金を背負った男のシリアスな日常を紹介する。 隠れ借金白書

バレたら大問題になる!「企業内借金ネットワーク」

 金融機関からの借金はあくまで個人の問題だが、会社内の人間同士で高額な金銭の貸し借りが行われていたとなれば、話は別だ。大手ゼネコンで働く40代管理職のTさんは、「会社にバレたら本当に問題になる」と、神妙な顔をして話す。 「ゼネコンの営業は一に接待、二に接待。この接待費をいかに下請けの会社に回せるかが腕の見せどころなんだけど、よく使ってた下請け業者が数年前に倒産して、途端にカネが回らなくなった」  会社から出る接待費ではとても足りずに悩んだいた折に、同僚から耳寄りな話を聞いたという。 「他部署でYという株で勝ちまくっている後輩がいると言うんだよ。億単位の資産があるから超低利で100万円くらいならすぐにカネを貸してくれるって」  その人物は社内の同僚から「Y銀行」と呼ばれ、その時点ですでに十数人が彼からカネを借りていた。しかも、Yは気弱な性格で、条件は100万円を借りて半年後に105万円を返すなど、ほぼ言い値。「本人が承諾すれば借用書すら書かずにOK。ペーパーレスだから足がつかなくて助かるし、俺もすぐ50万円借りた」という。 「ただ問題があって、約1年前に独立資金で1000万円を借りたヤツがいたんだけど、会社をコケさせて今は行方知れず。大半の借金を残したままケータイまで繫がらなくなったんだ……」  大ごとになれば借りた連中すら社内での立場は危うい。Tさんを筆頭に血眼で行方を捜している。 「簡単に借りられるから無頓着にみんな借りていたけど、焦げついた融資を金利でカバーできるとも思えない。Yの態度も最近は『返せないなら出るとこに出るぞ。俺はもう、いつ会社を辞めてもいいんだから』と、まるで立場が一変してしまった」  カネを握られたのが運のつき。Tさんは社内でYと出くわすたびに血の気が引く日々が続いている。 取材・文/青山由佳 山田文大 紐野義貴 加藤カジカ 加藤 慶 櫻井一樹 牧 隆文、撮影/尾藤能暢、モデル/中野マサアキ(劇団PU-PU-JUICE) ― 隠れ借金白書 ―
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