AIが「人類を削除したほうが合理的」と判断する日はくるのか?
“車いすの天才物理学者”として知られるスティーヴン・ホーキング博士が3月14日に亡くなった。博士は晩年、「人類に残された時間はあと100年」と、多くの“警告”を繰り返し発していた。そのメッセージの意味とは?
ホーキング博士が晩年に繰り返し発言していたのが、AIの可能性と危険性についてだ。’17年11月、先端技術展覧会「ウェブサミット2017」にビデオ通話で参加した博士は「AIは人類にとって最悪、もしくは最良の結果をもたらす可能性がある」と指摘した。
ホーキング博士は、BBCなどによる複数のインタビューでも「完全なAIを開発できたら、それは人類の終焉を意味するかもしれない」と、次のように警告していた。
「AIは、病気と貧困の根絶と気候変動の克服に繋がる可能性がある。一方で、自動兵器や経済的混乱、人類との戦いで自らの意思を発展させた機械をもたらすこともできるだろう」「数十年以内にAIが自分の意思をもって自律、すさまじい早さで能力を上げ自分自身を設計し直すこともあり得る。ゆっくりとしか進化できない人間に勝ち目はない。いずれはAIに取って代わられるだろう」
AI技術に詳しい京都造形芸術大学の谷崎テトラ教授は「いずれAIが人間の能力をはるかに超えることは、間違いない」と語る。
「いわゆるシンギュラリティ(技術的特異点)、AIが人間の知能を追い抜くのは’45年だと、AI研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル博士は予測しています。彼は『1000ドル程度で買えるコンピュータ一つで、100億人の頭脳の処理能力を超える時代が来るだろう』と発言しています」
AIの進歩がもたらすのは人類の終焉か救出か
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