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一代で1兆円企業を築いた男、ZOZOTOWN・前澤友作が語る「20年目の経営戦略」

「創業20周年の今年は、訳あってめちゃめちゃ働くことにしました。もっともっとパツンパツンにスケジュール入れたいので、(中略)会いたい人、取材したい人、絡みたい人、飲みたい人、ガシガシ連絡ください」


 今年3月末、Twitter上でそう宣言したのは、スタートトゥデイ(今年10月から「ZOZO」に社名変更予定)代表取締役社長の前澤友作氏。前澤氏といえば、日本最大級のファッション通販サイト「ZOZOTOWN(※1)」の創設者であり、世界屈指の大富豪。また、その華やかな私生活が報道されるなど、公私ともに今、最も勢いのある人物の一人だ。そこで、弊誌は「前澤さんのイケてる理由を教えてください」とTwitter上で連絡。


 本人から快諾をもらい、取材へと至った!

――このたびは取材のご快諾、ありがとうございます。まず、今回の取材のきっかけにもなった「働く」宣言ですが、あれにはどんな背景があったんでしょう。

前澤:今年の5月でうちの会社が20周年を迎え、ZOZOSUIT(※2)の配布やプライベートブランド「ZOZO」(※3)のスタートなどの新事業が始まりました。これは第二の創業期だと思って、今一度自分がしっかりしなきゃなと。あと、ご存じのとおりプライベートでもいろいろありまして(笑)。いろんな意味で心機一転したいと思い、あのツイートに至りました。

――プライベートのお話も、のちほどじっくり伺いたいのですが、最初に、話題のZOZOSUITについて、改めて教えていただけますか。

前澤:着用するだけで体型を採寸するボディスーツです。現在、すでに予約は100万着を超えていて、来年3月までに1000万着を無料配布する予定です。

――ZOZOSUITで採寸したデータは、どう活用されるんでしょうか。

前澤:今年1月からゾゾスーツで採寸したデータから、各人の体形に合わせたTシャツとデニムをオーダーできるプライベートブランド「ZOZO」を始めているのですが、実際にご利用いただいた方からは「ほかの服が着られなくなった」という声が多数寄せられています。自分の体形にぴったりのサイズの服を着る感動って、すごいんですよ。その感動を、より多くの人に味わってほしいですね。

――このアイデアを思い付いたきっかけは何だったんですか。

前澤:以前からプライベートブランドを展開したかったんですが、ほかと同じことはやりたくなかった。そこで、世の中の服って、基本「S・M・L」しかないけど、もしも、個々の体形に合うような何千種類、何万種類ものサイズを作ったらどうだろうと。そのために「自宅にいながら人の体形を詳細に把握するにはどうするか」を考えたときに思いついたのが今のゾゾスーツでした。

――しかし、何万種類ものサイズの服を作るのは、コスト面や技術面でかなり大変ではないかと察します。

前澤:もちろん大変です。でも、それを自分たちで作るからこそ、ほかの人がマネできないものが生まれるのかなと。作る服が難しければ難しいほど、我々の価値が出るじゃないですか?今年2月には低コストで体形計測できるアイデアを3億円で買い取った(※4)りしましたが、テクノロジー分野に力を入れてます。

――ZOZOSUITは無料、プライベートブランド「ZOZO」の商品も数千円台と価格は低めですね。

前澤:低価格にしたのはファッションブランドに収まらず、インフラを目指したかったからです。水道や電気、ガスと同じように、世界中に行き渡るブランドにするには、世界の誰もが購入できる価格にする必要がありました。今はTシャツとデニムだけの展開ですが、早ければ年内にはビジネススーツやビジネスシャツのサービスも始める予定です。

――そうなると、若い世代だけでなく、中年世代でも活用できそうですね。

前澤:体形が崩れたら、またZOZOSUITを着てもらえればすぐにサイズはアップデートできます。体温計や体重計が一家に一台ある感覚で、ZOZOSUITも一家に一着ある時代にしたいと思っています。

――反響はどうですか。

前澤:ZOZOSUITに関しては予約だけで欧米やアジアを中心に海外103カ国から問い合わせが来ています。同業の方からは、「嘘でしょ」みたいな反応が多いです。だいたい何かを始めるときは、みんな「えっ?」という顔をするので、それを見るのが快感ですね(笑)。

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「真逆」に進めば競争が生まれない

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