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安倍3選で「終わりの始まり内閣」発足 橋本聖子氏を五輪担当相に任命?

女性活躍枠で橋本聖子氏を五輪担当相に任命?

 ただし、石破氏以外はマイナーチェンジで終わる可能性が高い。 「政権を支えるキーマンの一人、二階俊博幹事長率いる二階派を筆頭に、安倍内閣では不祥事やお粗末な答弁で政権の足を引っ張る新閣僚が後を絶たない。そのため、大幅に人材を入れ替えることができないのです。夫が関係する仮想通貨ビジネスで金融庁に圧力をかけた疑惑が浮上した野田聖子総務相の交代は既定路線としても、そのほかは大半が留任。安倍政権がアピールしてきた“女性活躍”の枠が減ってしまうので、橋本聖子参院議員を五輪担当相に据えると見ています。橋本氏は答弁下手のため、これまでは入閣を固辞してきたのですが、五輪担当なら受けざるを得ないでしょう」(藤本氏)  今回の総裁選で候補者以上に注目を集めた小泉進次郎筆頭副幹事長は官房副長官ないしは副大臣に抜擢される可能性がある。政治ジャーナリストの柿崎明二氏が話す。 進次郎「進次郎氏は総裁選当日まで投票先を明かさないことで安倍首相に貸しをつくった格好。最後に石破支持を表明することで自身の政治家としての矜持をギリギリで貫いた。同期当選の斎藤健氏が農水相になっているので、功績を考えれば進次郎氏が初入閣してもおかしくはない。ただ『安倍陣営と密約があったのでは?』と叩かれでもしたら、人気に陰りが出る。来年の統一地方選や参院選で応援弁士として活躍してもらうことを考えたら、官房副長官ないし副大臣クラスに留めておくのが順当。一方、安倍首相の側近として知られる西村康稔官房副長官や萩生田光一幹事長代行は初入閣を熱望していますが、今回の総裁選でうまく連携できずに陣営の混乱を招いた問題で批判を浴びているので論功行賞は見送られかねない。首相に近しいところでは、甘利明元経済再生相が党の政調会長あたりに登用される程度でしょう」  サプライズ人事はなさそうだが、その実態が様変わりするのは間違いない。「安倍一強体制から二極体制に移行した」(柿崎氏)からだ。 「10月1日に発足する内閣は、言ってみれば『終わりの始まり内閣』。安倍首相は憲法改正に意欲を燃やしていますが、石破氏は9条の改正には慎重姿勢を示しているだけに、調整が難航するのは間違いありません。公明党も憲法改正については、石破氏の姿勢を支持している。3選によってむしろ悲願の憲法改正は後退したといっていい。そもそも、地方で55%しか取れなかったことを考えると、来年の参院選は野党の巻き返しを食らう可能性があります。第2次安倍政権発足以降、国政選挙における野党の集票数は伸びている。それでも、与党が勝ち続けているのは、野党が分裂を繰り返して反安倍層の受け皿がなくなっていたから。今回の総裁選の結果を見て、野党が参院選に向けて結集するのは必至です。外交面やアベノミクスについて軌道修正を余儀なくされていることを考えても、安倍首相の影響力は今後、確実に弱まっていくでしょう」(同)  挙党体制でレームダック化を防げるか……? 改造人事に注目したい。 安倍3選取材・文/SPA!編集部 写真/産経新聞社 ※週刊SPA!10月2日号「今週の顔」より
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