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芸能人の死亡説はなぜ生まれるのか? 三木道山、志村けん、槇原敬之も…

田中義剛:生キャラメルブームが去って死亡説

 タレントとして活動しながら、「花畑牧場」の経営にも携わっている田中義剛(60)。花畑牧場が2007年に発売した生キャラメルは大ヒットを飛ばしたし、一度は口にしたことのある方も多いだろう。  そんな生キャラメルだが、一時期は確かに大きな反響を呼んだものの、ブームは長続きすることなく過ぎ去ってしまった。原宿や銀座などに進出していた直営店が閉店ラッシュとなり、田中自身の名前を聞くことが少なくなったこともあって、死亡説が流されてしまったのだという。  その後田中は、以前から仕事にしていたチーズ作りに本腰を入れ、最高のチーズを見つけるべく、世界のあちこちに飛んでいたのだとか。現在では、彼が手がけたチーズのクオリティが各方面で評価され、海外でもヒットしているというのだから、その商魂のたくましさには目を見張るものがある。
田中義剛

生キャラメルブームが去ってしまったことで、窮地に陥った田中だったが、今ではチーズの分野で成功を収めているという(画像は北海道新聞社『田中義剛の半農半芸で何が悪いっ!?』より)

木梨憲武:“ネタ”として作られた死亡説

 それは1991年10月のこと。本来ならばとんねるずの冠番組が放送されるはずだった時間帯に、木梨憲武(56)の“追悼番組”が突如として始まった。  無数の花で飾られた木梨の大きな遺影の前に立つ、石橋貴明(56)と野崎昌一アナウンサー(63)。彼らの説明によると、木梨が盲腸のために“大変なこと”になってしまったので、彼を偲んで生放送の特別番組をするというのである。  これはもちろん生放送を使ったドッキリで、途中から木梨も登場するという構成だったのだが、そのインパクトは大きく、視聴者からは多数の抗議の電話があったという。今の時代では考えられない悪ふざけだろう。
木梨憲武

とんねるずとして、お笑い界の第一線で活躍してきた木梨。その死亡説は、あまりにもひどい悪ふざけによるものだった(画像はベストセラーズ『木梨憲武って!?』より)

 ――さまざまな事情によって死亡説が流れてしまった芸能人たち。だが、今なお元気に活躍している彼らを見れば、それがただの噂やネタでよかったと思い直すだろう。もし芸能人の訃報に接したとしても、すぐに騒ぎ立てることなく、真偽を冷静に判断したいものだ。<文/後藤拓也(A4studio)>
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