おしっこ入りペットボトルが一カ所にまとまっていた…汚部屋清掃人が語る現場
ここ数年、「片付けられない人」が急増し、社会問題化している汚部屋。増殖する虫や鼻をつく悪臭は、近隣住人とのトラブルにも繋がりやすい。こうした足の踏み場もないような汚部屋を清掃する専門家がいる。そんな汚部屋掃除のプロに、現場ではこぼせないホンネを聞いてみた。
部屋のゴミをまとめて捨てるだけ。言葉にすると簡単だが、実際に汚部屋清掃をするのは大変な労力だ。
よく汚部屋清掃の依頼を受けるという、都内・便利屋勤務の寺田克則さん(仮名・32歳)は、「もう慣れました」と笑いながらも、実際に一番辛いのは開始直後だと語る。
「実際に仕事が始まってしまえば臭いや汚さは気になりません。もう“そういうモノ”だと諦めていますから(笑)。ですから、本当にキツいのは現場のドアを開けた瞬間ですね。目の前を覆い尽くすゴミの山を見るとやっぱり、今でも『うわぁ……』となりますから。そんな気持ちを自分の中で、どうやって消化させるかが肝心です」
悟ったように語る寺田さんだが、実際に汚部屋清掃の依頼は「最低でも、週に1~2回は必ずありますね」と多く、“慣れる”というのも納得だ。ちなみに寺田さんによると、依頼者は家主自身よりも、それとは離れて暮らす親族が多く、その大部分が「見るに見かねて」というのが現状だという。
また、実際に汚部屋清掃を依頼しようにも、なかなかピーンとこない。寺田さんに料金相場を聞いて見ると、実際は「ケースバイケース」だと語り、大体の料金プランを教えてくれた。
「多分、どの業者さんも同じだと思いますが、『汚部屋を片付けて欲しい』と一口に言っても、電話のやりとりだけで料金を決めるのは難しく、実際に現場を見てみないことにはなんともいえません。今はゴミの処分費用も高いので大体、2tトラック1台で8万円くらい。それに1人あたり2万円ほどの人件費と、その他経費を計算して依頼主さんと相談しています。また、冷蔵庫やテレビなど通常処分ができないモノがありましたら別途処分費をいただいています」
結局のところ、汚部屋掃除にかかる費用は、どれだけゴミが山積しているのかによりけりということだ。
室内のペットボトルには高確率で排泄物が
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