日雇い労働者たちのクリスマスに密着「時給の高い仕事がサンタからのプレゼント」
クリスマスソングに、鮮やかなイルミネーション。今年もクリスマスが多くの人を笑顔にしていた。そんなイベントとは無関係な人たちがいる。「クリスマスなんてクソ喰らえでしたね」と口を揃えて話すのは、3人の日雇い労働者たちだ。彼らのクリスマスに密着した。
まず最初に話を聞いたのが、大手日雇い派遣会社所属6年のベテラン小田新一さん(仮名・36歳)。クリスマスは「むしろ絶好のチャンスなんですよ」と語る。
「彼女はもちろん、嫁さんもいないのでクリスマスだからといって普段日と変わりませんでしたね。むしろ、クリスマスは人手が足りないから、時給がアップする仕事が舞い込んでくる」
会社の案内板に仕事がアップされてもすぐには食いつかない。この日は粘ったほうがより良いことが起こるという。
「ギリギリになればなるほど絶対に時給上がるからね。日雇いを初めてから毎年、クリスマスはちょっとしたボーナス日。サンタからのプレゼントだね(笑)」
笑顔で話す小田さんは「人間関係が疲れるから」と就職せずに日雇い労働をしている。だから、「クリスマスを寂しいと思ったことはない」と話し、日雇い仲間たちとともに仕事終わりに一杯やるため、赤提灯が灯る居酒屋に消えていった。
次に話を聞いたのは、ベテランの小田さんとは対照的な若者・坂巻久蔵さん(仮名・25歳)だ。まだ日雇い労働歴も浅い。
「去年のクリスマスは、潰れた工場の片付けを手伝って、大量に出てきたガラスをハンマーで延々と潰していました。クリスマスは何をやっているんだろうってかなり虚しい気持ちになる……。でも、今は彼女を作るよりも就職したいです(苦笑)」
日雇い労働を初めて3年目の坂巻さんは、日雇いで当面の生活費を工面しながら、今も就活を続けている。当然、クリスマスを楽しむことはおろか、恋人を作ることも難しい。
「結局、今年も工場の片付けでしたね」
悲嘆に暮れる彼の姿には哀愁が漂っていた。

クリスマスは日雇い労働の稼ぎ時
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