恋愛・結婚

「街や電車でイチャつくカップルほど、見た目が残念」の法則。なぜなのか?

デート

暴走する微妙カップルの裏にある心理

 ドラマのように美男美女がラブシーンを演じているなら、そこまでイラつきはしない。だが、彼らには分別があるのだろう。そんな光景を街中で見ることはほとんどない。だからこそ、ドラマの世界なのだ。一方、現実世界で濃厚ラブシーンを見せつけてくるのは、微妙カップルという地獄。その理由を精神科医の春日武彦氏はこう分析する。 「イケてない男女ほど恋愛への憧れが強く、いざチャンスに恵まれると平常心を失いがちです。しかし、経験値が足りないので、どうしても“形”に固執してしまう。『晴れ舞台はドラマチックに』とばかりに、いつか観たドラマや映画のシーンを模倣しようとする。それはある意味、戯画のような恋愛。だからこそ、『過剰かつ臆面もなくイチャつく』という振る舞いになってしまう。つまり、経験の少ない彼らは、ドラマのような恋愛を表面的になぞることで初めて『ああ、とうとう自分はドラマや漫画の登場人物みたいに恋愛の真っ最中にいるんだ』と実感できるのです」 ドラマの振る舞いは模倣できても、ビジュアルがついてこないからちぐはぐになり、周囲をイラつかせる。ドラマのラブシーンが美しく見えるのは、美男美女という前提があってこそだ。 「言い換えれば、彼らは妄想(しかもステレオタイプでチープな妄想)の世界に生きているのです。しかし、そこには彼らなりの切実さも潜んでいることを理解しなければなりません。客観的には見苦しかったりエグいことをしていても、恋愛弱者であった当人たちは『やっとこれで人並みの自分になれた』と安堵している。もしくは、今までの鬱屈を晴らすかのように『どうだ! オレたちは愛の世界の住人なんだぞ』と見せつけたい気持ちが働いているのかもしれない。周囲の人間としては舌打ちのひとつもしたくなりますが、ここはひとつ鷹揚に見守ってあげましょう。妄想半分・演劇半分みたいなものですから」(春日氏)  年末年始は気が大きくなり、いつもより妄想のたがが外れやすくなる。エグくイチャつく微妙カップルに遭遇したら、ぜひ春日氏のアドバイスを思い出して欲しい。<取材・文/日刊SPA!取材班> 
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