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性的暴行で5回逮捕の“ミスター慶応”が不起訴になったワケ

 横浜地検は複数の女性に対する性的暴行のほか、財布を盗むなどの容疑で計5回逮捕されていた「ミスター慶応コンテスト」出場歴のある慶応大生を含む、男子大学生4人を不起訴処分にしたと1月25日付で発表。なお、この件について、横浜地検は不起訴の理由を明らかにしていない。

 そのため、ネット上では「なぜ不起訴なんだ!」といった意見が噴出。性犯罪ということもあり、再犯を危惧する声も少なくない。

被害女性と示談が成立すれば不起訴になる?


ミスター慶応

写真はイメージです(以下同じ)

 今回の不起訴についてベリーベスト法律事務所の松井剛弁護士は、「短期間の間に5度も逮捕される事案があまり多くないので、比較対象は少ないのですが、それほど逮捕が繰り返されたのに不起訴になるケースは珍しいです。確かなことは言えませんが、被害に遭われた女性たちとの間で示談が成立している可能性が高いと思われます」と説明する。

 ちなみに不起訴になる場合、一般的に以下の2つの理由が考えられるという。

「ひとつは今も申し上げましたが、示談が成立している場合。すでに被害者が相手を許している、または裁判を望んでいないというものです。そして、二つ目は犯行を裏付けるだけの証拠がなく、嫌疑不十分になったケースです」

 そもそも今回の事件は昨年9月下旬、慶応大生が横浜市内で酒に酔っていた女子大生に声をかけ、近くの雑居ビルに連れ込んで性的暴行に及んだというもの。その後、2人はタクシーに乗り込んだが発車後すぐに下車。路上で女性の腹を蹴るなどの暴行を加えていたところを現行犯逮捕されている。

 これはいったん処分保留となったが警察が捜査を進めると、付近の防犯カメラに女性を抱えて雑居ビルから出てくる慶応大生の姿が映っており、これが準強制性交等罪(刑法第178条第2項)の容疑での逮捕につながったわけだ。

 この準強制性交等罪とは、被害女性が酩酊状態だった今回のケースのように、心神喪失や抵抗ができない状態に乗じて性交等をする罪で、相手が反抗できないほどの暴力や脅迫を加えなくとも成立する。

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法改正で準強制性交等罪は非申告罪となったが、起訴されるケースはまだ少ない?

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