妻からの「家を買え」圧力が強すぎて困ってます。男性35歳の悩み
あなたの家計状態にもよりますが、通常の場合、長期間、借金をすることになります。財政学者の井手英策先生は、
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人口が増え、経済が安定的に成長し、将来をある程度予見できる時代はよかった。だが、それらの前提がくずれたとき、人びとは生存と生活の不安におびえはじめることとなる。
すると、公であれ、共であれ、私であれ、人間はみんなのニーズを満たしあうために協働をはじめる
(『富山は日本のスウェーデン 変革する保守王国の謎を解く』211頁)
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と述べています。前段の、人々が生存の生活と不安におびえているというのは事実ですが、いまだみんなのニーズを満たすような協働は始まっていません。住宅については、当面、各人がリスクを負わなくてはなりません。
その場合、あなたと奥さんが多額の借金を背負っても、それに耐えられる経済力があるかを冷静に計算してみる必要があります。私はもうすぐ還暦ですが、バブル期が終わって数年後にローンで住宅を買った高校や大学の同級生は、みんなぼやいています。ある友人は、’90年代前半、横浜に6400万円のマンションを買いました。現在の評価額は1500万円です。さらに銀行から5000万円を借りたので、利子を含めれば1億円近くを払っています。まだ500万円、未払いが残っているので、それは退職金から充当しなくてはなりません。
あなたが家を買っても、同じような状況になる可能性があります。奥さんとそのあたりについて、よく話し合ってみるといいでしょう。
★今週の教訓……ローンで家を買った友人はぼやいています’60年生まれ。’85年に同志社大学大学院神学研究科を修了し、外務省入省。在英、在ロ大使館に勤務後、本省国際情報局分析第一課で主任分析官として活躍。’02年に背任容疑で逮捕。『国家の罠』『「ズルさ」のすすめ』『人生の極意』など著書多数
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