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残された中高年が孤独死…超高齢化社会「8050問題」のその先

高齢者の親が高齢者の子を介護

 年老いた親が、中高年になった子の面倒をみなければならない現実。その問題は今、さらに複雑化している。千葉県内のデイケア施設職員の証言だ。 「利用者の80代の男性宅にお迎えに行くと、働いていらっしゃらない50代の息子さんがいました。最初は玄関先までお見送りに来られたりもしていたのですが、そのうち姿が見えなくなった。利用者の男性は『息子がうつ病になった』と悲しんでおられて、施設から帰った後は息子さんの面倒をみていたそうです。“老老介護”(※65歳以上の高齢者を65歳以上の高齢者が介護する)なんて言葉が取り沙汰されるようになりましたが、元気な高齢者の親が、高齢者のお子さんを介護するという例は今後増えていくでしょう」(デイケア施設職員) 老人 超高齢化社会真っ只中のニッポン。私たちはすでに「8050問題」以降を過ごしている。<取材・文/山口準>
新聞、週刊誌、実話誌、テレビなどで経験を積んだ記者。社会問題やニュースの裏側などをネットメディアに寄稿する。
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