更新日:2023年04月18日 10:45
スポーツ

甲子園に出場していないプロ野球の投手は? 内海哲也は仲間の不祥事で出場辞退…

埼玉西武ライオンズ 内海哲也(福井県・敦賀気比卒)

内海哲也

画像:埼玉西武ライオンズ公式サイト

 FAの人的補償として今シーズンから埼玉西武の一員となった内海は北陸の強豪・敦賀気比出身。なのに3年間1度も甲子園出場は叶わなかった“悲運の好投手”である。実は自身がエースであった’09年の高2。秋の県大会と続く北信越大会でチームは圧勝し、翌年の春の選抜出場を確実にしていたのだが、その矢先にチームメートが不祥事を起こし、出場を辞退するハメに。  必勝を期して挑んだ最後の夏も順調に決勝戦まで勝ち上がり、あと1勝と迫ったが、そこに立ちはだかったのが、名門・福井商。2-2で突入した延長10回表に決勝の1点を奪われ、ついに甲子園出場は果たせなかったのである。

福岡ソフトバンクホークス 武田翔太(宮崎県・宮崎日大卒)



 2011年のドラ1投手で入団4年目と5年目に2年連続二ケタ勝利し、一躍チーム期待の若手右腕となった武田は’09年に甲子園出場経験もある宮崎日大に進学。その年の秋からエースを任されたが、1年秋は県大会準決勝→3位決定戦と連敗。2年夏秋はともにベスト8で敗退……といいところまで勝ち進む球運には恵まれなかった。  最後の夏も準々決勝まで進出。同じく甲子園経験校の鵬翔と対戦し、11奪三振をマークしたが、0-0で迎えた9回裏に脱水症状を起こし、途中降板。その後、リリーフした投手が打たれ、0-1でサヨナラ負けを喫している。

東北楽天ゴールデンイーグルス 則本昴大(滋賀県・八幡商卒)

則本昴大

画像:東北楽天ゴールデンイーグルス公式サイト

 2014年から5年連続パ・リーグの最多奪三振王に輝く則本の母校は、公立高校ながら滋賀県内では春夏ともに7回ずつの甲子園出場経験を誇る名門・八幡商。チームは入学直後の’06年夏に甲子園出場を果たしているが、則本が主戦格として登板し始めるのは高2になってからだった。その高2の夏は予選3回戦で名門・比叡山の前に3-5で、秋は2回戦で近江に1-4で敗退。  3年最後の夏こそ準決勝まで進出したが、綾羽の前に2-5で涙を飲んでいる。ただし、この試合に則本は登板していない。現代のパ・リーグの奪三振マシーンがプロのスカウトの目にとまるのは三重中京大進学後のことである。 ――このほか、セでは広島の中崎翔太、巨人の澤村拓一、岩隈久志、中日の山井大介、阪神の能見篤史、パでは福岡ソフトバンクの千賀滉大、オリックスの山本由伸、千葉ロッテの石川歩、楽天の岸孝之などが、甲子園不出場組。  ただ、投手の肩は消耗品とも言われ、球数制限の導入が唱えられる現状を考えると、逆に彼らには甲子園に出場しなかったことがプラスに働いているとも考えられるのだ。<文/上杉純也>
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