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がんを克服した医師が実践 「空腹ルール」で長寿もダイエットも実現する

「疲れしらず、病気しらず、老化しらずの若々しい体で、いつまでもいたい」。  多くの人の共通の願いだろう。これまで健康や長寿、アンチエイジングのためのさまざまな食事法が紹介されてきた。その多くは「●●を食べるべきだ」「●●は食べないほうがいい」といった食事内容を制限するものだった。 空腹健康法 しかし近年、最新の医学エビデンスによると、「何を食べるか」よりも「食べない時間(空腹の時間)を増やす」ことの重要性に注目が集まっている。なぜ「空腹」によって人は健康になれるのだろうか?

舌がんを患った医師が実践する「空腹健康法」

現代人は食べすぎです。食べすぎだから体調が悪いし、病気になる。江戸時代までは1日2食が普通でした。飽食の時代になったのは昭和40年以降で、がんや糖尿病、高血圧などの生活習慣病が急激に増加してきた時期と重なっています。だから何を食べるかを気にするよりも、1日の中で上手に『空腹の時間』を作ることから始めたほうがいい。空腹の力によって、多くの病気や不調は改善できます」。    こう話すのは、医学博士の青木厚先生。  青木先生が「空腹」の力を利用した食事法について書いた、著書『「空腹」こそ最強のクスリ』(2019年1月、アスコム刊)は口コミで広がり、8万部を超えるベストセラーとなっている。実はこの食事法、舌がんを患った青木先生が自らの命をかけて考案したという。先生自身、9年以上この食べ方を続け、がんの再発を防いでいるのだ。  今回は、「青木式・空腹健康法」のやり方とその健康効果についてお伝えしよう。 「空腹」こそ最強のクスリ

食べ方のルールは「睡眠8時間+8時間の空腹」を守るだけ

 その方法は、「連続16時間の空腹時間」を確保するというもの。その16時間には睡眠時間を入れても良い。つまり、睡眠時間が8時間の人ならば、起きている間の8時間、ものを食べなければいいだけ。 たとえば、朝10時に朝食をとる人ならば、昼食を抜いて、夜の18時に夕食をとる。 あるいは、朝食を抜き、12時に昼食、20時に夕食をとっても達成される。 空腹スケジュール いずれにしろ、24時間のうち16時間連続の「空腹時間」を確保できればOKというわけだ。しかも「空腹時間」にどうしてもお腹が減ったら、ミックスナッツやヨーグルトなどを口にしてもいい。  さらに食事の際は、カロリーや栄養素を気にせず、好きなものを好きなだけ食べていい。ステーキでもラーメンでもアルコールでも、心行くまで堪能していいのだ。 

16時間の空腹で、全身の細胞が生まれ変わる

「空腹の時間」が16時間必要である根拠を、青木先生は次のように語る。 「私は舌がんに罹患した当時、がんの再発の防ぐための方法をテーマに研究を重ねていました。その中で『Autophagy(オートファジー)』と『intermittent fasting(間歇的断食)』というキーワードに出合いました。  オートファジーとは、簡単にいうと人体の古くなった細胞を新しく生まれ変わらせる仕組みのことです。細胞が新しく生まれ変われば、がんを撃退する免疫細胞の活性も高まります。そしてこのオートファジーは、間歇的断食、すなわち1日のうちに16時間程度はものを食べない、空腹の時間をつくる食事法によって誘導されることが、最新の研究で明らかになってきたのです」  断食ときくと、胃腸を休めるリセットのため、というイメージが強いが、青木先生の提唱する「空腹健康法」は、胃腸のみならず全身の細胞を生まれ変わらせるためのもの。それゆえ、オートファジーが活性化する「16時間」がポイントになる。  ちなみにオートファジーは2016年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典栄誉教授の研究テーマであり、今世界中で注目が集まっている人体の仕組みである。
オートファジー 分子メカニズムの理解から病態の解明まで

『オートファジー 分子メカニズムの理解から病態の解明まで』(2017、南山堂 、監修は大隅良典氏)

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