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“突然うつ”の前兆は? メールの返信が遅くなったら危険信号かも…

“ちょっと一息”の時間がうつ病防止には効果的!?

 では、どのようなオフィスだと突然うつが発症しにくいのか? 「第三者が気づくには限界があるので、当事者がアラートを出しやすい土壌をつくったほうがリスクヘッジに繋がる」とは前川氏。 「コミュニケーションが希薄な職場はうつ病を発症しやすい傾向があるので、『週1回は雑談をする』など無駄と思える時間を就業中に組み込むのは良策。話題はなんでもいいが、失敗談は教訓にもなるし、何より弱みをさらけ出せる職場は、互いの信頼関係を深め、当事者の心も軽くさせます」 休憩 大室氏も「IT企業にあるキッチンスペースやゲームルームのような憩いの空間はストレス緩和に効果的です」と、“ちょっと一息”の有効性を説く。一方、「40代を過ぎると“体調管理も自己責任”となり、会社はケアしてくれない。課長の体調管理は部長、部長の体調管理は部長同士、のように相互補助の態勢を取ってもいいのでは」とは緒方氏。  万全な状態を整えてもこぼれ落ちる人はいる。メンタル不調による休職から職場に復帰する人のケアも必要だ。前川氏は言う。 「風邪やインフルエンザの人に対するのと同じように接し、誰でも患う病気だと認識することが大切。『長く活躍するために一時的に休むのも大事』という感覚が職場に浸透すれば、当事者も休むことに罪悪感を覚えずに済みます」  明日は我が身と思い、隣の社員と声をかけ合うのが大切だ。 【産業医・大室正志氏】 大室産業医事務所代表。健康リスク低減に従事し、現在、30社を超える企業で産業医を務める。著書に『産業医が見る過労自殺企業の内側』(集英社新書)など 【臨床心理士・緒方俊雄氏】 SOTカウンセリング研究所所長。うつ病者の復職支援、メンタルヘルス関連の講演、研修などでも活躍。著書に『「いい人」をやめる7つの方法』(主婦の友社)など 【Feel Works代表取締役・前川孝雄氏】 青山学院大学兼任講師。独自開発した上司力研修、50代からの働き方研修などで400社超を支援。共著に『一生働きたい職場のつくり方』(実業之日本社) <文/週刊SPA!編集部 アンケート協力/エコンテ>
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