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消費増税の混乱でイラッときた事件簿。腹痛なのにトイレットペーパーが完売で…

スーパーで起きた「9月30日の大混乱」

消費税 都内のスーパーで社員として勤務する白石さん(仮名)は、9月30日に大混乱が起きたと話す。 「まずは、作業や準備として酒・タバコのPOPの付け替え作業が大変でした。月末作業や棚卸しと時期が被ったのもありますが、お客様に対する事前告知のポスター掲示や、増税当日朝の開店前に増税前のPOPを外すために、POPの裏に増税後のPOPを差し込むなど、細かい作業に追われてドタバタでしたね。さらに売り場には『増税前のまとめ買い』と称して、ビールやチューハイのケース積み、料理酒やみりんも売り場の目立つところに展開するなどの対応に追われました」(白石さん、以下同)  ただでさえ棚卸しで残業が発生する月末に、値札をひとつひとつ付け替えるこれらの作業や、レイアウト変更を行うのは負担が大きかったに違いない。 「お客様から『ノンアルコールビール・ノンアルチューハイは増税対象か?』とか『食料品も全て10%に上がるのか?』という問い合わせがかなり多く驚きました。“増税する”ことに対しての認知はあるけれど、深い理解は浸透していない印象ですね。だからなのか、食料品も全て10%に上がると勘違いして酒・タバコ以外の商品も買いだめしているお客様はかなり多かったです」  やはり基本的な軽減税率の仕組みすら理解していない人は想像以上に多いようだ。また、意外な「買いだめ」として、こんなものが売れたらしい。 「うちの店で増税対象の商品でめちゃめちゃ売れたのが『プロ野球チップス』。ケース買いするお客様までいました……ちなみにうちの店の近くのドラッグストアでは9月30日の午前中から入場規制がかかっていたみたいで、増税の恐ろしさを改めて感じました」  プロ野球チップスはカードが付いており、価格に占める食品の割合が3分の2未満のため、軽減税率が適用されないのだ。だが、増税対象とはいっても、たかが100円前後の商品。消費税が10%になっても差額は2円程度であり、100個買ったとしても200円程度なのだが……。  多くの人々を狂わせる増税と軽減税率、冷静にその詳細を改めて確認したい。<取材・文/日刊SPA!取材班>
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