仕事

忘年会でアルハラ被害を受けた新入社員。なぜか自分が悪者にされてしまい…

恐怖からお酒が飲めなくなった!

 本来はアルハラの被害者である江藤さんのほうが気まずい思いをしなければならないとは、なんとも理不尽な話だ。おまけに、江藤さんは忘年会の一件から飲酒自体に恐怖感を抱くようになり、今ではほとんど飲めないという。 「あんなに好きだったお酒ですが、学生時代の親しい友人との飲み会ですら、ビール1杯で終わらせることも珍しくなくなりました。また醜態(しゅうたい)をさらしてしまったら、と思うと、恐ろしくてたまらないんです。  今は一人暮らしをしているのですが、実家に顔を出すたびに、『飲んでまた誰かに迷惑かけてないだろうね』と両親にきつく言われる、ということもあります。年末年始に帰省しても、家族は楽しく飲んでいるのに、自分だけがジュースです……なんだか、自分が情けなくなります」  人生の楽しみが1つ減りましたね、と苦笑する江藤さん。言うまでもないことだが、アルハラといったハラスメントは、加害者側に原因があって起きるものだ。江藤さんが無理な飲酒の強要で命を落とさなかったことは不幸中の幸いだが、アルハラを受けたことは不運でしかないと言えるだろう。<取材・文/関圭一>
1
2
おすすめ記事