2020春のセンバツ高校野球出場校を大予想。激戦の関東地区、最後の一枠を制するのは…?
先日、東京都の明治神宮球場で開催されていた明治神宮野球大会が閉幕し、新チーム結成以降の高校野球秋季公式戦がすべて終了した。それはすなわち、来年3月に開催される春の選抜第92回大会に出場する高校を選考する材料がすべて出揃ったことを意味している。
北海道地区は一般枠が1枠。北海道大会優勝の白樺学園で確定だ。1回戦で旭川実を13-8、準々決勝で東海大札幌を4-0、準決勝で札幌龍谷を13-3と投打とも安定した戦いぶりで勝ち上がる。決勝戦では札幌日大相手に序盤戦で3-6と劣勢の展開をしいられたものの、5回表に一挙6得点を挙げ、大逆転。最終的に12-8で振り切り、優勝に輝いた。同校は夏の選手権では過去3回の出場があるが、春の選抜の出場経験はない。今回、初めてのうれしい吉報が届くこととなろう。
続いて東北地区。例年、一般枠は2枠。東北大会準決勝で盛岡大付(岩手)が仙台育英(宮城)の前に2-9で8回コールド負け、さらに仙台城南(宮城)が鶴岡東(山形)に0-10の6回コールド負けに終わっていることもあり、ここは順当に優勝校の仙台育英と準優勝校の鶴岡東で当確だろう。
要はまったくの無風状態ではあるが、実は違う意味で注目校がある。特別枠で3校が選ばれる“21世紀枠”に福島県から県立校の磐城高校が推薦されているのである。同校は古くから県内きっての文武両道の名門校として知られ、この秋の県大会では3位となり、地区大会に進出。なんとベスト8入りを果たしている。
さらに付け加えると高校野球のオールドファンなら、1971年の夏の甲子園で“小さな大投手”と呼ばれた右腕・田村隆寿を擁して準優勝を果たした古豪としておなじみの存在なのだ。この後、東北地方全6県の代表として1校に絞られるのだが、もしこの磐城が東北地区の21世紀枠代表候補となれば、話題性は抜群。正式に21世紀枠で選出される可能性は大である。
激戦区の関東地区と東京地区は例年、合わせて6枠ある。通常なら関東5・東京1になるか、関東4・東京2になるかのどちらかで、要は最後は関東で5番手のチームと東京で2番手のチームの比較検討で決定されるということだ。そういう意味でまずは関東地区だが、秋の関東大会ベスト4組の4校がすんなりと選出されるとみる。優勝校の健大高崎(群馬)、準優勝校の山梨学院、そして東海大相模(神奈川)と桐生第一(群馬)だ。
注目の5校目だが、ベスト8敗退組から埼玉県勢の2校が浮上する。健大高崎に2-3で敗れた西武台と、山梨学院に1-2で敗れた花咲徳栄である。前者はVチームに、後者は準Vチームにともに接戦で惜敗しているだけに、議論が紛糾しそうだが、両者は県大会の決勝で直接対決し、花咲徳栄が西武台に8-3と快勝していることもあり、わずかに花咲徳栄が有利か。かたや東京地区だが、優勝した国士舘で文句なしだろう。
注目の東京地区2校目はこの国士舘に敗れ準優勝に終わった帝京が濃厚。となると関東・東京の最後の1枠は埼玉県勢力2校VS帝京との争いとなるが、帝京は国士舘相手に0-6と無抵抗のままあっさりと負けてしまった点が大きなマイナスとなりそうだ。もし帝京が選出されれば、2011年の夏以来、9年ぶりの甲子園という話題性はあるのだが、埼玉県勢の2校のどちらが相手でも旗色は悪そうだ。
そこで今回は来年1月末に行われる出場校選考委員会を前にまだ候補が決まっていない21世紀枠の3校を除く出場校29校を2回に分けて予想してみよう。まずは北海道、東北、関東・東京、北信越の4地区から。
北海道地区(一般枠=1枠)白樺学園に嬉しい春の選抜初出場ランプが確定
東北地区(一般枠=2枠)優勝校&準優勝校ですんなりと確定か。さらに21世紀枠は…
関東・東京地区(一般枠=6枠)関東4枠&東京1枠は順当も、最後の1枠を巡っての争いに注目
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