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芸能人が薬物を絶つことは可能か? 沢尻エリカ、ピエール瀧は「依存ですらない」

 これまで2回に渡り、様々な角度からドラッグ問題を作家・石丸元章氏に語っていただいた。最終回となる今回のテーマは「薬物を絶つことは可能なのか?」。田代まさし容疑者だけでなく、清水健太郎や岡崎聡子など覚醒剤は再犯を繰り返すケースは非常に多い。その様子を見ていると、更生は不可能にも思えるのだが……。 【過去記事】⇒沢尻エリカ、ピエール瀧…違法薬物でクリエイティブ性はあがる? ドラッグ体験者の作家・石丸元章に聞く 【過去記事】⇒ドラッグで“キマる”ってどんな状態? バッドトリップの大家が解説

石丸元章氏

犯罪者から薬物依存者へシフトチェンジ

「大概の人はやめらますよ。僕自身の考えを言うと、沢尻エリカさんもやめられる。本人が本気でやめようと思っていれば、ですけどね。彼女の場合は『これはライフスタイル』と周囲に語っていたらしいから。逮捕されてもいまだにそう考えていたら話は違ってくるのですが。それからピエール瀧さんもやめられる。というか、そもそも沢尻さんも瀧さんも薬物依存ですらないでしょう」  石丸氏が注目するのは薬物使用者に対する考え方の変化だ。酒井法子や押尾学が逮捕された2009年の時点では、芸能マスコミも2人を完全な犯罪者として扱っていた。しかし14年にASKAが、そして16年に清原和博氏が逮捕されると「彼は病人だから」といった調子で世論も微妙にシフトチェンジ。この「薬物依存は病気。ゆえに治らない」というロジックには異議申し立てをしたいと石丸氏は語気を強める。 「今は誰彼問わず『覚醒剤は絶対にやめられない』と安易に言いすぎ! はっきり言って無責任ですよ。本来、ドラッグは個人の問題。第三者が軽々しく『病気だから治りません』なんて言えることではないんです。  もっともダルクは昔から『治らない病気』という主張をしてきた。田代さんや清原さんもこの線に沿って話をしている節があります。でも、それは彼らの本心なのか? 魂から絞り出したような言葉なのか? 借り物の言葉じゃないのか? その点、ASKAさんは立派で“ギブハブ”も“盗聴集団”も、言ってることははたから見ればビョーキだけど、本人は自分の心に正直に、生の言葉で話している。  そもそも『自分は一生治らない』と本気で考えていたら、人生には絶望しかありませんよ。だから本気で治そうと考えている人に僕は言いたいんです。『大丈夫。心配することはない。苦しむかもしれないけど、あなたは治りますよ』って」

高樹沙耶が伝説の女闘士になる日も…

薬物

※写真はイメージです

 七転八倒するかもしれない。あるいは意外とあっさりやめられるかもしれない。もちろん使用歴や使用したドラッグの種類も関係してくる。かつてはドラッグにどっぷりハマっていた石丸氏自身も、子供が生まれたことを機に薬物からの脱却に成功。人の親として、遵法精神を見せておきたいという考えがベースにある。 「今は高樹沙耶さんと一緒に大麻関連の連載をやっているんですけど、それは僕が大麻を薬物だと考えていないから。薬物でもないもので逮捕される若い人たちは可哀想ですよ。逮捕されたら就職などの面で未来が閉ざされるでしょうしね。  大麻解禁といっても、僕自身が吸いたいわけではないんです。子供が大きくなったとき、納得できる社会であってほしいだけ。日本で大麻が解禁されるようになったら、おばあちゃんになった高樹さんは“伝説の女闘士”みたいに崇められるんじゃないかな(笑)」  ドラッグをやめられる人とやめられない人の差は何か? そのことを真剣に考えていくと、結局は人生観の話になっていく。「自分はどう人生に立ち向かっていくのか?」という考えがしっかりしていれば、何歳になっても立ち直ることは可能なのだ。 「ドラッグ……特に覚醒剤に手を染めると、その先で待っているのは地獄です。それは間違いない。だけど人間、地獄から復活できるのも事実ですからね」<取材・文/小野田衛>
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