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ハライチ岩井の論理「バラエティ番組は気持ちが悪い」

 コンビ結成4年目、当時23歳にしてM-1グランプリの決勝に進出。一躍注目を浴び、現在も数多くのバラエティ番組に出演するのがお笑いコンビ「ハライチ」だ。ツッコミの澤部佑が、瞬く間にバラエティ出演本数で芸能界トップクラスに躍り出た一方で、ボケの岩井勇気はしばらくの間“じゃない方”として扱われてきた。 岩井勇気 しかし、近年、趣味のアニメに関する知識や、ラジオ『ハライチのターン!』(TBSラジオ)でのフリートークなどの才能が脚光を浴びることに。バラエティ番組『ゴッドタン』(テレビ東京)では、テレビ的なお約束を一刀両断し、核心を突いた発言を続ける「腐り芸人」として、お笑い好きの間で支持を広げている。  そんな岩井が、今年9月にエッセイ『僕の人生には事件が起きない』を出版。すでに7度の増刷を重ねるヒットを記録している。漫才のネタ、ラジオのトーク、エッセイと幅広い表現方法を持つ彼はこれまでどんなコンテンツを見て育ったのか。また、「芸能界に興味はない」と言い切り、時には頭を丸刈りにされるなど、自身が“お笑い風”と断ずる憂き目に合わされながらも、なぜ芸能界の仕事を続けているのか? エッセイを起点に、彼の創作の原点と行く先を聞いた。

本はラノベを少し読んでいただけ

――エッセイが好評ですが、支持層はどんな方たちなのでしょうか。サイン会へ来場するのはどんな方が多いんですか? 岩井:女の人が多いですよ。ラジオ好きな人も多いでしょうし、文系サブカル女子みたいな。だいたい日の目を浴びていない方の芸人に目を向けて、「私はわかっているよ」みたいな感じなんですかね。 ――確かに世間的には相方の澤部さんのほうが認知度は高いとはいえ、コンビ結成4年目から4年連続でM-1グランプリの決勝に出て、『おはスタ』にも出て、ラジオの冠番組も2本あって、言い出せばキリがないですが、日の目は十分に浴びていますよね? 岩井勇気岩井:日の目を浴びていないフリをして。なんとかバレないように活動しています。 ――スピッツの草野マサムネさんを始め、多くの著名人からも面白いと褒められているエッセイを書きながら、これまで本はまったく読んでこなかったとか。 岩井:唯一、ライトノベルは少し読んでいましたね。それ以外は漫画やアニメばっかり。父親が漫画好きで、常にいろんな雑誌の最新号が家にあったので、それを自然と読み始めて。そういう環境にいたからか、アニメも見るようになっていきました。 ――小学生の頃、壁新聞で漫画を描いていたそうですが、そういう環境で育ったことがきっかけだったのでしょうか。 岩井:水彩画を習っていたので、絵を描くのは好きだったんですよ。そのときは、野良猫の漫画を描いていたと思います。どちらかというと、ナンセンスっぽい感じ。 ――当時、好きなお笑い番組はありましたか? 岩井:あんまりテレビを見なかったので、だいたい人から聞いたものを見ていたんじゃないですかね。澤部が見ていたことがきっかけで『ボキャブラ』とか一緒に見始めて。その後は、小学校5~6年のときに『笑う犬』を見ていました。ボキャブラ世代ですし、漫才をやるようになったのは、爆笑問題さんが好きだったからですね。 岩井勇気――爆笑問題は時事ネタを扱うことが多いですが、そういった部分で影響を受けることはなかったんですか? 岩井:勉強していないので、知識がないんですよ。あと、ワタナベ(岩井が所属するワタナベエンターテインメント)は舞台の数が少ないので、時事ネタを扱うとやらないうちにすぐ旬が過ぎてしまうというのもありますね。
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バラエティ番組の耐え難い「気持ち悪さ」
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