コロナ感染拡大で売れなくなった意外な商品…女性向け市場に異変
テレワークの推進、外出自粛の要請……コロナウイルスの流行によって、私たちの生活は確実に変化している。今回の騒動で大打撃を受けて企業が倒産したというニュースも珍しくないが、本来この時期は忙しいはずの業種からも次々と悲鳴の声が聞こえてきた。
先日、筆者は洋服を買おうと商業施設に出向いたが、開いていなかった。コロナの影響で時短営業となっていたのだ。
某アパレルブランドのデザイナーを務める聡子さん(34歳・仮名)は「季節の変わり目で、新学期・新年度が始まるので。この時期は本来、売り上げがあがるハズだったんですが……」と嘆く。
「現在は通常より2~3時間は早くお店を締めますね。夜遅くまでやっていれば、仕事帰りの人が気軽に買えたりするんですが、早く閉まるとそれだけで売り上げは減ります」
また、売り上げが下がった原因は時短営業だけではないという。
「最近は多くの会社でテレワークが推奨されて、みなさん外出する機会が減っているんですよね。そもそも、新しい洋服が必要ない」
たしかに新しい洋服を買っても今のままでは着るチャンスが少ない。
「3月は本来なら旅行シーズンなので、機内持ち込みができるバッグとかキャリーケースなんかも売れるんです。でも今年はコロナのおかげで卒業旅行すらもキャンセルしてる人が多いくらいで、全くトラベル関連のものは売れていない。
これは友人のアパレル会社の子の話なんですが、卒業式や入学式、入社式が軒並みなくなってるからスーツやドレスなんかも例年に比べて売り上げが散々みたいです」
そんな悲惨な状況のなか、売り上げがあがっている商品もあるという。
「ルームウェアです。テレワークが義務付けられてから、外に行かなくていいから普通の服を買わなくなったかわりに可愛いルームウェアを買う人が増えている。普段なら『上下1万円前後の部屋着なんて買わない!』っていう人たちもテレワークで気が滅入って少しでも可愛い格好で仕事がしたい、気分をあげたい、って感じなのかもしれません。サイズもゆったりしたものが多くて、ネットで買っても失敗しないところもいいんでしょうね」
美容コスメ業界にもコロナの影響が出ている。大手海外コスメブランドのBA(ビューティアドバイザー)である藍さん(31歳・仮名)の証言。
「化粧品の売り上げがガタ落ちです。特に口紅やグロスがぜんぜん売れない」
その理由は、“マスク”だと藍さんは言う。
「これまでも花粉症やすっぴん隠しでマスクを着けている人は多かったですが、今は業務中に着用が義務付けられてる会社もある。だから、化粧をする必要がないんですよ。
春らしい新作の色がいっぱい出ているのに……。なんだか歯がゆいですね。お客様には仕事なのでオススメしますが、『いま新作の口紅が必要か?』と言ったら……私が逆の立場ならいらないと思う。特に赤系の口紅はマスクから透けたりもするから売れ行きは壊滅状態ですね。まあ、普通に薬局で買える無色のリップが無難かと」
口紅だけではなく、ほかの化粧品も軒並み売れ行きは悪いと肩をおとす。
「マスクから顔半分ぐらいしか出てないから、そんなにファンデーションを塗る必要もない。だから、あんまり減らないんですよね。それにテレワークだと、そもそも外出しないから化粧もしなくなる」
テレワークの影響で「ルームウェアが売れている」
マスク効果で化粧品が売れない…
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720
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