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安倍内閣の緊急事態宣言による自粛の強要は、日本国民を使った動物実験だ/倉山満

安倍内閣の緊急事態宣言による自粛の強要は、日本国民を使った動物実験だ

言論ストロングスタイル

安倍首相が6日に行ったニコニコ生放送。当日のコメント欄は大荒れに 写真/「安倍首相に質問! みんなが聞きたい新型コロナ対応に答える生放送」/主催:niconico・Yahoo! JAPAN

 専門家と称して集められた医者たちの「このままだと42万人が死ぬ!」との脅しによって、緊急事態が宣言されて1か月強。伝染病で死ぬ前に、経済苦で日本国そのものが風前の灯火だ。  私は再三再四、「今の日本政府に好きにやらせると国民は殺される」と警告してきたが、事態は想定よりも悪化した。安倍内閣の緊急事態宣言による自粛の強要、そして延長は、日本国民を使った動物実験なのだ。  安倍内閣は「新しい生活様式」などと国民に押し付けてきた。「食事の時はおしゃべりをやめましょう」など、舐めているのか? 国民をモルモットか何かと勘違いしているのか? 医者に「命は大切だ」と言わせたら、黙ると思っているのか? 「まさか、そんなはずは?」と疑うなら、今の安倍内閣を信じ、家畜のように殺処分されるのを待てばよい。  それが嫌なら、現実に目を向けることだ。とはいうものの、今次コロナ禍で何が起きているか、わかっている日本人は多くあるまい。だから、一から話す。  まず一般論として、政府が自ら招いた「専門家」に尊敬の念を払うなど、ありえない。政府が「有識者会議」だの「専門家会議」だのを開くときの目的は、もっともらしい肩書の人間による権威付けだ。人選も、テキトーだ。東大が中心で、他に旧帝国大学から一人ずつ、早稲田か慶応はどちらかから最低一人、必ず女を入れろ、一人か二人くらいなら反対意見の論者をガス抜きで入れていい、などの暗黙のルールが存在する。  今回の専門家会議も、政府が決めた結論を正当化する理屈を並べて、国民を黙らせるのが役割である。 「専門家」の知見など道具にすぎない。最初から大枠の結論は決まっているのであり、「専門家」の仕事は細部を詰める下作業にすぎない。仮に政府が用意した結論から外れた時は、官僚が修正する。  ここに本気でコロナ禍を根絶させようとする医者が混じると、狂気が発生する。現に生じた。  医者の本能は、「すべての患者を救いたい」である。未知の伝染病に対しては、真面目に考えれば考えるほど、悲観的に警戒する。そこへ「自由に意見を述べよ」と言われたら、純粋に医学的見地から私見を述べる。中には「一年くらい自粛が必要だ」と主張した専門家もいたとか。  医者が、科学者の良心にかけて自分の意見を述べるのは構わない。経済など他のすべての要素を無視してでも、医学的根拠がある限り、本来は責められる話ではない。ただし条件があって、「一年間、あらゆる経済活動を止めよ」のような提言がなされた時、最終判断をする政治家が「できるか!」と一喝で斥け、「代案を出せ」と要求できる場合である。相手が権力を持った白痴だと知りながら、そのような提言をした場合は、その医者は倫理的責任を免れない。殺人に加担したのと同じなのだから。  では、専門家会議を招集した官僚や自民党政治家の思惑は、どうか。
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地獄へ落とされたくなくば、国民は内閣を倒すほか道はない!
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1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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