ビワ栽培で“原発経済”を拒否
―[原発と闘う小さな島の30年史]―
小出裕章(京都大学原子炉実験所)が考える 原発と闘う小さな島の30年史(2)
ビワ栽培、棚田再生etc.で経済的な自立を目指す
ある推進派の町民が口にした言葉が、山戸さんの耳にこびりついている。
「命が惜しくてカネがもらえるかね!」
原発建設計画が持ち上がった約30年前に比べて島の人口は半減、高齢化も進んだ。仕事がないため若者が島に戻ってこず、医療や介護問題も深刻になる一方だ。
「カネを餌につけ込まれて原発経済・補助金行政に依存しないよう、経済的にも自立を目指さんと」(山戸さん)

「祝島のビワは日本一だと思います」と語る山戸孝さん(『ミツバチの羽音と地球の回転』より)

氏本農園の豚(『ミツバチの羽音と地球の回転』より)

再生した棚田。農業用の機械を使わないので、化石燃料に依存しなくて済む。棚田のコメも完全無農薬・無化学肥料栽培で作られている(写真/東条雅之)
―[原発と闘う小さな島の30年史]―
【関連キーワードから記事を探す】
山本太郎「ツイート後は涙が止まらなかった」
小出裕章氏「カネに左右されず、まっとうに生きること」
「危険な電気はいらない」自然エネルギー100%プロジェクト
ビワ栽培で“原発経済”を拒否
原発と闘う小さな島の30年史
日本のサカナが「もう売れない」理由。イメージ低下で“北海道産ウニ”までも安売り対象に
なぜ、最高裁判決は保守的なのか?「原発をとめた裁判長」が伝えたいこと
「なぜ、私は原発を止めたのか」元裁判長がすべての日本人に知ってほしいこと
被爆国の元首相が核共有を主張する愚
ロシアによる、人類史上初の運転中の原子力発電所への軍事攻撃は何を意味するか?