STU48の船上劇場がついにオープン! 気になる中身や仕組みは?
さあ、ショーの始まりだ――。
4月16日(火)、広島県広島市の広島港内に停泊する日本初の船上劇場STU48号の就役式とSTU48「GO!GO! little SEABIRDS!!」公演の初日公演が行われた。
今回の公演は、構成・演出に「THE CONVOY SHOW」主宰の今村ねずみ氏を据え、いままで48グループで行われていた劇場公演を覆す内容になっている。
ゲネプロや就役式後、今村氏の囲み取材が行われ、そこで氏は「メンバーをアイドルとしてではなく、一パフォーマーとして扱った」と話していたのだが、まさにメンバーのパフォーマンス力なくして成立しがたい構成になっている。
まず、ACT1。影アナが終わると、「海の音」と題された音楽が劇場内に流れ始める。すると後方より海を模した青い布が客席を覆い、観客の視界からステージが見えなくなってしまう。「飛べないのかな?」「飛ぶ?」「飛べるかな?」「飛べるよ」「飛べる?」「飛べるよ」「飛べるんだ」「飛ばないだけだよ」「飛んでみたい」「飛びたいね」「飛んでみようよ」「飛ぼうよ」「飛ぶ?」「飛ぶよ」「飛ぼうか?」「飛ぼうよ」という掛け合いが聞こえると、先ほど客席を覆っていた布がはけ、ステージにはメンバーたちが登場。「瀬戸内の声」を歌い始める。曲の途中で「飛んでみようよ」という掛け声が入り、一気に観客をショーへと誘う。
従来の劇場公演で行われていたようなOvertureはなく、ショーのようなオープニングの後は「フライングゲット」へ公演は進んで行く。
ここでも従来のものとは違った振りやフォーメーションを採用しており、よりパフォーマンスを重視したつくりになっている。特に、センターが固定されることが多かった既存の公演と違い、この公演では森下舞羽、門脇実優菜、今村美月など曲によって代わる代わるセンターポジションを務めており、新鮮さを感じた。
またメンバーの自己紹介MCはなく、「恋するフォーチュンクッキー」の曲が流れるなか、順番に自己紹介していく形になっている。
ACT2はさらに斬新で、「島唄」(THE BOOM)、「亜麻色の髪の乙女」(ヴィレッジ・シンガーズ)、「め組のひと」(ラッツ&スター)などのカバーを中心に、歌唱力が試されるパフォーマンスをしている。
また「街の灯り」(堺正章)では、中村舞がバレエのダンスを披露するなど、随所に個性を際立たせる演出もあり、今後も出演メンバーによって、細かな演出方法は検討していくというので、開催日ごとの違いを楽しむこともできそうだ。
ACT2の終わりではMCがあり、ここでキャプテンの岡田奈々は「地元が神奈川なので、横浜港にも来てほしい」と移動も可能な船上劇場ならではの夢も語っていた。ACT3ではSTU48のオリジナル楽曲を用い、よりアイドル性の高いパフォーマンスを観ることもできる。アンコール楽曲も終わるとまた青い布で客席が覆われ、その布がはけるとステージにはメンバーの姿はなく、STU48のフラッグが舞台上に置かれ公演は幕を閉じる。
あまりに斬新な構成に最初は戸惑うファンも多いだろうし、メンバーも初日の緊張や慣れない劇場に戸惑う場面もあった。ただ、彼女たちが力をつけ、より高いレベルで、このパフォーマンスをできるようになったら―—。まったく新しいアイドルの形が生まれるのかもしれない。
1
2
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ