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副業で月10万稼ぐ在宅ナレーター、YouTubeで“マンガ動画”の需要増

動画コンテンツの増加も追い風に

副業

写真はイメージです

 クラウドソーシングサイトでコンテンツを継続的に量産しているクライアントといくつか繋がるだけで、比較的すぐにけっこうな仕事量になったというむとう氏。しかし、報酬と稼働時間のバランスを取るためには、地道に実績を積んで徐々に単価の高い仕事を受注しなければならない。 「低単価案件を週7稼働でこなして、やっと現在と同レベルの収入だった時期もありましたが、少しずつ単価高い仕事に乗り換えていきました。ナレーション制作に限らずですが、クラウドソーシングはクライアントから自分の実績を見られるので、最初から高単価案件を狙い撃ちしていても先に進めないんです。しばらくは片っ端から応募してできるだけ単価の高い案件を残していく作業でしたね。新しくナレーターを探すのも大変なのか、1回発注してくれたクライアントさんは、単価交渉にも応じてくれる可能性も高いです」  むとう氏が始めた頃は1案件500円が相場で、10分喋り通しで500円という案件も少なくなかったそうだが、最近は5分前後の動画が再生数的にも感触が良いらしく、5分前後の動画での募集が増えているという。  加えて、マンガ動画などの動画コンテンツの増加に比例して声を当てる人の需要が高まり、現状の報酬単価は全体的に上昇傾向。最初から1000~2000円で募集されている案件もままあるそうだ。 「クラウドソーシングサイトで繋がったクライアントさんがリピートしてくださる場合もありますし、最近はナレーターを募集されている映像関係の制作会社をネットで検索して、自分から営業して、主に企業系のナレーションをやっています。並行して、海外のクラウドソーシングサイトでも仕事をしているんですが、日本でサービス展開する海外企業のウェブCMやホームページで流す動画のため、英語の文章の翻訳込みで日本語ナレーションしてほしいという依頼もよくきます。私の場合は英語ができることも武器になっていますね」  むとう氏は自身のnoteやSNSなどのプロフィールに、YouTubeへアップした自分のボイスサンプルを載せているため、Twitterから仕事が舞い込んだこともあったという。動画コンテンツの増加も追い風となって受注先も広がっているようだが、男性の声の需要はあるのだろうか? 「仕事の募集は女性限定のものが多いです。特にマンガ動画とかだと女性がちょっと低い声で男性の声もやってしまうところも多いので。ただ、掛け合いの動画でちょっとお金かけているコンテンツだと、女性の声優と男性の声優をちゃんと準備して制作されますし、男性の声で企業のイメージビデオをつくりたいという案件もあります。仕事の数自体は少ないですが、競争率は女性より圧倒的に低い傾向があるのでチャンスはあると思います」 「声に自信がある」「少し芝居心がある」「滑舌が良い」など、声に覚えのある男性は競争率の低い今からポジションを築き始めておくといいかもしれない。<取材・文/伊藤綾>
1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催。X(旧Twitter):@tsuitachiii
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