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通勤電車で寝る人は、睡眠がうまくいってない――人生を変える早起き術

 コロナによるテレワークの導入に始まり、緊急事態宣言解除で出勤する生活に戻った人のなかには、生活リズムが乱れてしまったという人は少なくないはず。早寝早起きを目指していても、なかなか継続できないという悩みも珍しくない。  そこで今回は、3月に出版された『昨日も22時に寝たので僕の人生は無敵です』(小学館)の著者で、これまで500人以上を夜型人間から朝型人間に変えてきた井上皓史氏にインタビューした。朝型の生活を継続するコツを、本の内容と合わせて紹介する。(全4回 第3回)
昨日も22時に寝たので僕の人生は無敵です

(小学館)1540円

身支度をテキパキこなす

 早起きのメリットを最大化させるには、毎朝の身支度を無駄なくテキパキとこなすことが重要だ。 「シャワー、着替え、朝食などの一連の流れをルーティーン化させましょう。次は何をしようかなと考えるのではなく、動線を決めてしまうのです。男性なら30~40分程度あれば十分でしょう」(井上氏、以下同)  もちろん、朝食を誰かと一緒に取る場合や、シャワー前にジョギングに行くなどの微調整を行うことはありうる。だが、基本となる動き方を決めておくことで、無駄な時間が減るのは間違いない。 「朝のルーティーンを終えたあとは、これまで夜やっていたようなメールの返事やSNSのチェックをするのもアリ。早起きすると、その分ダラダラと身支度をする人もいるのですが、それでは意味がありません」

周囲に宣言し、上司と話し合う

 一人で始めるのもいいが、SNSなどで周囲に「今月は20冊本を読みます」「1カ月で150キロ走ります」などと宣言し、進捗を報告するというのも一つの方法だ。
早起き

画像/Adobe Stock(以下同)

「周りから応援メッセージをもらうと励みになりますし、決めたことを実行する人というポジティブな評価につながります。SNSだと恥ずかしいと感じる場合は、数人のグループチャットなどでも良いでしょう」  本気で朝型に生まれ変わるには、上司を説得する必要もあるかもしれない。 「19時以降も席に座っていないといけないような職場では、『2時間早く出社するので、2時間早く退社してもいいですか?』と上司に相談してみましょう。職場での責任を果たすことが大前提ではありますが、コンフォートゾーンを抜け出すことで、生活スタイルを改善できるかもしれません」

どうしても早寝できない時は“シンデレラルール”

早起き 仕事の納期やプライベートの大事な予定などで、どうしても早寝ができない場合は“シンデレラルール”を発動しよう。12時にまでにお城を出なくてはいけないシンデレラにちなんで井上氏が名付けたもので、ダイエットでいうと“チートデー”に相当する。 「普段22時就寝を目標にしている人であれば、月に2回程度までは、特別に12時まで就寝時間を遅らせても大丈夫なことにするのです」  ポイントは、際限なく遅寝を許すのではなく、“12時まで”、“1時まで”など締め切りを設定すること。そして、シンデレラルールを濫用しないことも重要だ。 「あくまで特例なので、頻繁にシンデレラルールを使ってしまうと、せっかく身に付けた早寝早起きの習慣が崩れてしまいます。どうしても早寝が難しいという時に取っておきましょう」

電車で二度寝はご法度

 早朝の電車はすいていることが多く、通勤時間に居眠りをしている人も少なくないだろう。だが、朝の通勤電車で寝てしまう人は、自分の適切な睡眠時間を把握できていない可能性が高い。 「6時間で大丈夫と思っていても、実際は7時間ぐらいの睡眠を必要としていることがよくあります。十分な睡眠を取れていれば、車内で二度寝をしたいという欲求は生まれないはずです」  帰りの電車で寝てしまうと、睡眠のリズムを崩すことになりかねない。電車内は寝る時間ではなく、読書や勉強、SNSを見る時間などとやること決めておけば、有意義に過ごせるはずだ。 ******** 井上皓史(いのうえ・こうじ) 井上皓史氏早寝早起き芸人としても活動し、早起き村の村長“5時こーじ”としても知られている。本の著者をゲストに招き、東京・渋谷で読書会を行う早起きコミュニティ“朝渋”代表。幼少期から5時起きが習慣として身についている。
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