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都知事選など「小池百合子、憲政史上初の女性宰相」へのバネにすぎないのだろう/倉山満

なぜ枝野以下立憲民主党幹部は、増税に固執するのか。理由は、バカかスパイのどちらかしかない

 これに待ったをかけたのが、れいわ新選組の山本太郎氏となる。山本氏は「減税」――特に消費減税――を掲げて政界の台風の目と化している。与党が増税を掲げているのだから、野党が減税を旗印に戦うのは理の当然だ。ところが、頑なに減税を拒否する愚か者がいる。枝野幸男ら立憲民主党の幹部どもだ。  先日も須藤元気参議院議員が立憲民主党を離党表明、山本氏を応援すると宣言したことで離党届も受け取られずに除籍とされた。立憲民主党など、犯罪をしでかした議員の離党届も受け取る政党だ。要するに、幹部は忠誠心でしか議員を評価していない。須藤議員は「なぜ減税を訴えたら幹部に従えと命令されなければならないのか」と涙ながらに訴えた。立民幹部には生意気としか映らないだろう。  しかし、なぜ枝野以下立憲民主党幹部は増税に固執するのか。理由はバカかスパイのどちらかしかない。連中が与党の回し者なのか、それともパーフェクトなバカなのか、いずれにしても国民の敵であることには違いが無い。立憲民主党が野党第一党であり続ける限り真っ当な人々は寄り付かず、一定数以上の勢力にはならないし、結果として与党がいかなる悪政をしても許される。その証拠に、ここまで無能の限りを尽くした安倍内閣の支持率が、まだ3~4割もあるではないか。  こうした閉塞状況を打破しようとしている1人が、山本太郎氏だ。大きな組織を持たない山本氏が宇都宮氏を抜くような結果になれば、枝野代表の責任問題が問われなければならない。  そもそも、「枝野さんがいる限り安倍さんは安泰」「安倍内閣最大の支持者」と化している人間が野党第一党党首に居座る時点で、国民を愚弄しているし、選挙の意味が無い。  明るい兆しが、各種世論調査で、日本維新の会が政党支持率で野党第一党となっていることだ。もちろん、どこぞの都知事と違って誠実な態度の吉村洋文大阪府知事の人気に負うところが大きい。国民は「安倍か枝野か」「自民党かやる気のない野党か」の、事実上は選択肢が無い状態に置かれてきた。こうした閉塞感を打ち破れるか。  維新の会の小野泰輔候補がどこまで票を伸ばすかが試金石となろう。仮に4位であっても、票数次第では1年以内にある衆議院選挙で、維新が東京でどこまで議席をとれるかの指標となる。いわば、地盤づくりの意味もある。  多くの人は都知事選など結果が決まっていると関心が無いかもしれないが、実は国政を左右する重大な選挙なのだ。  河井前法相逮捕以後、急に「解散風」が吹き始め、ポスト安倍を見据えた自民党実力者の会合が相次いでいる。では、どうなるか?  日本の総理大臣は自民党総裁である。自民党総裁は、派閥の数で決まる。すなわち、細田(安倍)・麻生・竹下・二階・岸田の五大派閥の組み合わせ次第だ。現在、岸田文雄政調会長に禅譲を目論む安倍首相に、二階幹事長らが反発している形勢だ。  だから、麻生太郎副総理(財務省)がどちらに付くかで決まる。  つまり、誰が勝っても増税だ。  ならば、どうするか? 倒すしかないではないか。それにはまず、枝野幸男を筆頭とするやる気のない野党幹部にご退場を願うことだ。
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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