更新日:2020年12月24日 23:23
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大反響ベストセラー小林よしのり『コロナ論』が投げかけた問い

コロナ恐いの「空気」を跳ねのけてほしい

 読者の反響の矛先は、科学的データやファクトを無視し、いたずらにコロナの恐怖を今も煽り続けるテレビメディアへも向かっている。特に、感染の恐怖を誇張して報じてきた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)の罪は重い。読者のなかには、番組名を名指しで憤懣やるかたない思いをぶつけてきた人も少なくなかった。 「自営業です。4月からGWまで休業し1年で1番の書き入れ時に収入ゼロでした。自粛解除後、『羽鳥慎一モーニングショー』に出演していた玉川徹がぬけぬけと言い放った『みんな、よくがんばった』のひと言は今でも忘れられません。この本が狂った世の中を変えてくれると信じています」(ペンネーム・ROBA 56歳男性 会社役員) 「ステイホームができない零細インフラ関係企業を経営する、いわゆる『コロナ弱者』です。日々、テレビで流れているデータを見て、偏向報道やそれによって作り上げられた世の中の空気に大変違和感を感じていました。普段は家族や親しい友人にだけ漏らしている『本音』が、コロナ論では余すところなく描かれていてとても痛快でした。本書が、今日本を覆い尽くしているコロナ恐いの『空気』を跳ねのけてほしいと願ってなりません」(渡辺弘輔 42歳男性 会社役員)  作品のなかでインフォデミックの元凶として描かれているワイドショーのスタッフからも、メディアの現状を憂う感想が寄せられた。 「マスコミの者です。すいません。普段は感想を書いたりしないので一旦、紙をグシャっとしてしまいました。『情報番組』を担当しているスタッフは日々、ネタ集めのことだけ考えていて、『コロナショック』は、正直ただ煽りさえすれば食っていけるという気持ちでいます(だから僕は2度とやりたくないです)。少しずつですがコロナのことを真剣に学び始めるいいきっかけになりました」(ペンネーム・A.I 46歳男性 会社員)

60代の母も日頃から感じていたモヤモヤが晴れた

『コロナ論』では、世界で唯一ロックダウン(都市封鎖)に踏み切らず、今も緩和政策を続け、先日、首都ストックホルムでの集団免疫達成を宣言したスウェーデンをフォーカス。ただ、生き永らえさせるための延命治療にも大きな疑問符を突き付けている。 「真の弱者を守るため、科学的根拠、データにとどまらず、内容は死生観、哲学まで及び、教養とエンターテインメントに満ちた作品でした」(ペンネーム・にらそば 34歳男性 会社員) 「親世代からは『長生きが幸せ』と言われ続けてきました。しかし、戦後平均寿命は20年以上延び、さらに最近は100年時代だの、老後2000万円必要だの言われ、長生き=幸せの価値観に疑問を持ち始めていました。なので、いかに生き、死ぬか? もう一度見つめ直すきっかけとなりました」(ペンネーム・倍返しだ! 39歳男性 会社員) 「私の60代の母がこの本を読んで、日頃から感じていたモヤモヤが晴れてスッキリしたと言っていました。最終章に描かれてあった、動物は生きながらえるためだけにただ生きている。人は動物ではない。人が問われるのはいかに生きるか? だ、という部分は今も心に響いています」(珍部直人 38歳男性 会社員)  現在、私たちのまわりでは「アフターコロナ」「ウィズコロナ」「新しい生活様式」「ニュー・ノーマル」な、聞きなれない言葉が飛び交っている。だが、否が応にも価値観の変容を迫られている今こそ、事態を冷静に見極める見識が求められているのだ。小林氏の『コロナ論』が炙り出したものとは何なのか? 共感であれ、批判であれ、それぞれの目を通じて一人ひとりに確かめてもらいたい。 取材・文/日刊SPA! 撮影/村田孔明
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ゴーマニズム宣言SPECIAL コロナ論2

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