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東北新幹線と八神純子、山下達郎、竹内まりやの意外なストーリー

―[クリスのお宝箱]―
八神純子編 Part2 アナログ盤、CD、DVDなど約2万枚以上。さらに雑誌やポスター、グッズ、珍品なども所有し(現在も収集中)、アーティストからも認められるほどの大の音楽ファンのクリス松村が、MCを務める『ミュージック・モア』で秘蔵のコレクションからとっておきの1枚を披露!  前回に引き続き、今回も八神純子さんをお送りします!  八神さんは、プロデビューする前、ヤマハのポプコン(※)の常連で、そのころからバックバンド「メルティングポット」をつけて歌っていました。1980年の紅白歌合戦では、そのバックバンドの演奏で『パープル・タウン』を歌っています。
八神純子

八神純子さん

 ちなみに「メルティングポット」とは、人種のるつぼという意味。ニューヨークのような大都市を形容する言葉として用いられますよね。『パープル・タウン』は、ニューヨークが舞台ですから、まさに、ぴったりなバンド名だったわけです。

お宝は「東北新幹線」!でも電車オタクじゃありません!

 さて、八神さんのために「クリスのお宝箱」から出てきたのは、「東北新幹線」のレコードです! 「なんで新幹線? 車内アナウンスや通過音を収録したレコード?」と思ってはいけません。  八神さんのバックバンド「メルティングポット」のメンバーだった鳴海寛さん(ボーカル・ギター)と、山川恵津子さん(キーボード・コーラス)の2人が、八神さんのサポートを通じて音楽的に意気投合し、1981年にポップデュオ「東北新幹線」を結成。  その翌年、東北新幹線が開業した1982年に『THRU TRAFFIC(スルー・トラフィック)』でアルバムデビューしました。
八神純子

バックバンド「メルティングポット」時代の思い出を語る八神純子さん

 このアルバムは、長らく「幻の名盤」として時代に埋もれていました。  ジャパニーズAOR&シティポップの名盤は数多くありますが、このアルバムを聴いて、虜になる若い人も多く、最近、再リリースされて、今また輝きを増しています!
THRU TRAFFIC(スルー・トラフィック)

「幻の名盤」も、再リリースされて、入手しやすくなりました

このアルバムに“あの2人”が感動しツアーやレコーディングのサポートに!

 このアルバムを聴いて感動した山下達郎さんが、その後、自身のツアーギタリストに鳴海寛さんを起用。ライブアルバム『JOY』では、『蒼氓』をはじめ、鳴海さんが数々のパフォーマンスを披露しています。これからさらなる活躍が期待されましたが、残念ながら鳴海さんは、2015年に天国へ召されてしまいました。  一方、山川恵津子さんは、コーラスで山下達郎さんや竹内まりやさんのレコーディングに参加しています。その後は、歌謡曲の作編曲などの裏方に徹し、1986年には、小泉今日子さんの『100%男女交際』でレコード大賞編曲賞を受賞されています。
クリス松村

「色褪せることない本物のポップスがここにあります」とクリス

 鳴海さんと山川さんの歌の上手さはもちろん、ハーモニーの美しさ、鳴海さんのギタープレイなどを、ぜひ、このアルバムで楽しんでください。
八神純子

大ヒット曲『パープル・タウン』を披露する八神純子さん

 今回のスタジオライブは、透明感のあるハイトーンボイスが際立つ八神純子さんの大ヒット曲『パープル・タウン』と『明日の風』を披露していただきます。ちなみに10月から放送日が変わりました。毎月第1土曜日午前11時30分放送(10月だけ第5土曜も放送があります!)。スマートフォン用アプリ「エムキャス」でも視聴が可能です。どうぞ、お楽しみに! (※)ポプコン(正式名称:ヤマハポピュラーソングコンテスト)。ヤマハ音楽振興会の主催で1969年から1986年まで行われたフォーク、ポップス、ロックの音楽コンテストである。グランプリ優勝者には自動的にレコードデビューが約束され、世界歌謡祭の出場資格を得ることができた
タレント、音“楽”家(おんらくか)。 邦楽、洋楽問わず、音楽好きが高じて、番組出演にとどまらず、テレビやラジオの番組監修、構成、音楽解説なども手掛ける。TOKYO MX『ミュージック・モア』(毎月第1・第5土曜日午前11時30分放送)ではレギュラーMCを務める。
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