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16歳でアメックスセンチュリオンカードを手に入れた腕時計投資家が、今愛用するクレジットカード

 腕時計投資家の斉藤由貴生です。  世の中には、さまざまなブランドがあります。その大半はお金を出せば手に入るのですが、一方で、お金を出すだけでは手に入らないモノがあります。  なかでも、なかなか手に入らないと言われているのがクレジットカードの上位カード。例えば、プラチナカードを取得する方法などがwebコンテンツ化されてされていますが、そういったカードの取得難易度を説明する際、よく比喩として使われるのが大学偏差値です。

斉藤由貴生

 あるサイトによると、アメックスセンチュリオンの難易度は最難関国立大クラス、グリーンは難関私立大学クラスとのこと。こうしたサイトをいろいろ調べましたが、サイト運営をしている方でセンチュリオンを持っている方はほぼいなく、正直その情報は本当なの?と思ってしまいます。謎めいているからこそ、多くの人が気になるのかもしれません。  そこで今回は、私がアメックスセンチュリオンのことをお伝えしようと思います。

16歳で手に入れたアメックスの最上位センチュリオンカード

 実は私、このカードを16歳で手に入れています。  もちろん家族カードだったのですが、それにしても16歳で家族カードは早いといえます。通常、家族カードは18歳以上から発行のようですが、私は海外留学をしたため、16歳でもカードが発行できたのです。  そんな私が家族カードとして最初に手にしたのが、アメリカンエキスプレスのプラチナカード。当初、「プラチナだ!」と喜んでいた私でしたが、その数カ月後、なんと親の元にセンチュリオンの案内が届いたのです。
アメックス

アメックスのHPにはプラチナカードまでの情報しかなく、センチュリオンカードに関しては謎のまま

 現在、センチュリオンへのアップグレードは、実際に対面したり、入会金があるようですが、私の家に案内が来た2003年春当時の様子は違いました。  ある日突然、アメックスから大きな箱が送られてきて、その中にすでに名前が刻印された状態の黒いカードが入っているのです。そして、センチュリオンにグレードアップしたければ、電話するだけで、送られてきたカードがすぐに使えるという仕組みでした。
アメックスセンチュリオン

立派な箱の中に、カードが入って送られてくる

 当時、プラチナの年会費は8万円程度でしたが、センチュリオンは16万円! 親は迷っていましたが、私が「1年ぐらい使ってみたら?」と提案したら、とりあえずアップグレードすることになりました。  ちなみに、私の知人のところにも案内が来ていましたが、「年会費が高い」といって、案内をまるごと捨てたとのこと。そのころは、センチュリオン案内の空き箱がヤフオクで高く売られていたため、そのことを伝えたら、捨てたことをかなり後悔していました。
アメックスセンチュリオン

2003年当時の年会費は16万円だった

 こうして私は、家族カードながら、センチュリオンホルダーとなったのですが、実は家族カードの券面は黒くありませんでした。というよりも、まったくもってプラチナと変わらず、カード裏にかかれているフリーダイヤルの番号がセンチュリオンデスクという差しかないのです。  とはいえ、券面以外はセンチュリオンですから、家族カードといえどもセンチュリオンの体験はできたとはいえるでしょう。

アメックスのセンチュリオンはスゴイのか?

 では、センチュリオン体験はどうだったかというと、ひと言でいうと「普通のカードと変わらない」となります。これは、家族カード保有者の私だけでなく、家族も同様の意見でした。  センチュリオンだからスゴイサービスがあるのでは、と過度な期待をしてしまっていたのかもしれませんが、それでも普通のカードと特に変わりないと思います。  実は一度、六本木ヒルズの有名寿司店で食事した際、場所的にもカードが使えると思って入店したら、現金のみだったということがありました。それに気づいたのは、食べ始めた後。現金をまったく持っていなかった私は、センチュリオンデスクに助けを求めたのです。
アメックスセンチュリオン

2003年発行のセンチュリオンカード

 もちろん、センチュリオンデスクに連絡する前、コンビニまで歩いてATMを利用しようと努力しました。けれども、銀行システムの停止日で、現金を引き出すことができなかったのです。  そして、どうしようと思ったとき、財布の中のカードを見ると、アメックスの住所として六本木ヒルズが記載されていたことに気づきます。もしも私がいる場所が軽井沢だったら希望はありませんが、六本木ヒルズにいる私は、もしかしたら現金を持ってきてくれるかもしれないと思い、最後の手段として電話したのです。  けれども結果は、不可能ということでした。。。  仕方がないので、店主にその旨を伝えると、「後日振り込んでくれれば良い」と温かい言葉を頂き、店を出て後日振込みました。あまり味わって食べることができなかったと同時に、かなり恥ずかしい思いをした出来事として今でも鮮明に記憶に残っています。  その後も、センチュリオンならではのスゴイサービスといった体験はなく、取得して1年後に家族はプラチナにダウングレード。私も反対しませんでした。
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そんな私が今使っているカードは……
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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