カーライフ

学生時代に買ったはじめてのクルマ8代目クラウンを今も愛する若者の話

 クルマ好きの腕時計投資家・斉藤由貴生です。  私は2004年に免許を取って以来、これまでさまざまな中古車を購入してきました。そんな私を見て、たまに中古車購入の相談をしてくる友人がいます。そのうちの1人であるMくんは、7年前に勧めたクルマにまだ乗っています。
トヨタ クラウン ロイヤルサルーン 1991年式

Mくんのはじめてのクルマは、トヨタ クラウン ロイヤルサルーン 1991年式

 彼が乗っているのは古いクラウン。購入してから紆余曲折あったものの、いまだに手放しておらず、今年大きな整備を行ったほど。30万円台で購入したクルマに、今年80万円以上もの整備費をかけたのです。

8代目クラウンを学生のMくんが買うことになった理由

 そんなMくんが、そのクラウンに出会ったのは2013年春のこと。大学2年生の終わりのころでした。  私は、友人数人と週末によく彼の家に入り浸っていたのですが、深夜いきなりMくんがクルマを買いたいと言い出ししました。私は即座に中古車サイトを開き、古いクラウンを勧めてみました。  半分ネタで提案したクラウンでしたが、意外にもMくんは気に入った様子。そのまま彼の家で朝まで過ごし、私達はネットで見たクラウンを売っている中古車屋へと向いました。  そのころ私は、大学にクルマで通っていたのですが、その日に限ってなぜか電車。仕方なくレンタカーを借り、茨城県から埼玉県の中古車店へと向かったことを、今でも覚えています。  その店に置いてあったのは、ワンオーナーで総額30万円台という茶色の8代目クラウンでした。もちろん外観はキレイで、どこも問題ない様子。ワンオーナーの8代目クラウンにありがちな、“剥がされていないビニール”もしっかり残っていました。
8代目クラウン

納車時の様子。内装に新車時から外されていないビニールが残っていた

 そのクラウンを見たMくんは即決!  私が免許を取った2004年ころでも、この8代目クラウンは、なぜかワンオーナーの中古車を頻繁に見かけていました。Mくんと私は大学の友人ですが、私は社会人経験後、大学に入ったため、彼とは6つ年が違います。Mくんがこのワンオーナーの8代目クラウンと出会ったのは2013年のことですが、そのころでもまだワンオーナー個体は珍しくなく、安価で売られていたのでした。ちなみに、さすがに現在ではワンオーナーの8代目クラウンの中古はほぼ出ず、程度の良い個体を探すのは難しい状況となっています。  この8代目クラウンは、2004年ころでも、すでにクラシックカーのような佇まいでしたが、そのわりに壊れづらく、程度のいいものが多かったため狙い目な存在でした。だから私は、当時20歳の学生だったMくんにうってつけだと思ったのです。
8代目クラウン

美しいサイドビュー。この堂々としたデザインで「5ナンバー」枠に収まっている。

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新しいクラウンやAMGを買っても…
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう


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