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「プロレスをゴールデンに復活させる」新日本“最狂”レスラー高橋ヒロムの野望

夢を語らなければプロレスラーではない

高橋ヒロム ほかのエンタメと同様、新日本プロレスもまたコロナ禍で大打撃を被っているが、ヒロム選手の目には闘志がたぎっている。 「去年6月から興行は再開していますが、現在も観客は人数制限され、発声を禁止されています。そのなかで試合中のテンションを上げるのは本当に難しいんです。でも、今まで自分がリング上で自由に力強くやれていたのはお客さんのおかげだったんだと再認識することができた。今はお客さんに恩返しするつもりで、これまで以上に奮起しています」  そう息巻くヒロム選手だが、プロレスラーとしてのその先の未来もしっかりと見据えている。 「さっきも少し触れましたが、ゴールデンタイムの生放送で試合をやりたいんです。中学生のときに、偶然’02年のG1クライマックス決勝戦をテレビでやっているのを観た。蝶野正洋さんと高山善廣さんの試合でしたね。ボクシングやK-1しかしらない中学生には、武器を使った反則も場外乱闘もなんでもありのプロレスはまさに衝撃だった。そこからプロレスラーになろうと思ったんです。  でもプロレスの放送って、いつもは何時にやってるんだろうって調べてみたら土曜の深夜だった。そりゃ目につかないわと思いましたよ。今プロレスが盛り上がってると言われてますけど、自分のなかでは全然これからなんです」

ゴールデンタイムで試合をするのが目標

 今の状況を「プロレスブームがきてると言ってほしくない」とヒロム選手は語る。 「自分より若い世代のコたちに“プロレスって知ってますか?”って聞いたときに、果たしてどれくらいの人が知ってるのか。観たことがあるのか。まだまだだと思う。ゴールデンタイムって、いろんな世代の人が観る時間帯なわけじゃないですか。自分がファンだったころに、なんでこんな面白いものをゴールデンタイムで放送しないんだろう、もっと早い時間でやってくれないんだろうと悔しかった。  それだったら俺がプロレスラーになったとき、そのゴールデンタイムで試合をやってやろうと心に誓ったんです。自分が誇りにしているジュニアヘビー級王座を持ちながら、ジュニア代表としてヘビー級のベルトを獲る。そしてゴールデンタイムで試合をする。それが自分の目標です。こんなことを堂々と言う僕をバカだと思う人もいるかもしれない。でも、プロレスラーが夢を語らないでどうするんだろう、と。俺は絶対叶うと思ってます」 『HIROMU BOMB!!!』 高橋ヒロムの魅力が詰まった初のスタイルブック。著者:高橋ヒロム/発売日:2020年12月17日/定価:2600円+税/発行:リットーミュージック
高橋ヒロム

『HIROMU BOMB!!!』

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プロレスラー・高橋ヒロムの最強伝説
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