更新日:2021年03月07日 12:35
デジタル

『ブレイブリーデフォルトⅡ』発売で再評価されるファミコン『FF3』の偉大な功績

召喚魔法も『FF3』で初登場!

 もうひとつ召喚魔法も『FF3』から。バハムート、リヴァイアサン(『3』では「リバイアサン」)、オーディン、シヴァもここが初出です。ファミコンとしては演出が派手で当時からビジュアルにも力が入っていました。  といっても、私の記憶にもっとも深く刻まれているのはラストダンジョン「クリスタルタワー」の長さと厳しさ(笑)。一度突入するとセーブもテレポも不可! 高橋名人ではないですが、親から本当に「ゲームは1日1時間」と言い渡されていたので、深夜にコソコソと隠れてなんとかクリアしました。  1990年は、2月に『ドラゴンクエスト4』が発売。4月には元祖シミュレーションRPG『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』、12月にはゲームボーイ屈指の人気RPG『Sa・Ga2 秘宝伝説』も出ています。もしタイムスリップできるなら、1990年に戻ってRPG風呂に溺れたいですね(笑)。

ジョブチェンジシステムは健在!

 さて、今回の『ブレイブリーデフォルトⅡ』は、これまでとは異なり「エクシラント大陸」が新たな舞台。この地に漂着した船乗りの青年セスが、亡国の王女グローリアと出会うところから始まります。魔導書を研究する学者のエルヴィスと彼に雇われている傭兵の女性アデル、4人がクリスタルを取り戻すため、5つの国を巡ることに……。  システム面ではジョブチェンジは健在。ジョブ名も「すっぴん」「白魔導士」「赤魔導士」「狩人」……と初期『FF』ファンなら懐かしさ満点でしょう。『2』からは新ジョブ「竜騎士」「吟遊詩人」「ギャンブラー」なども加わっています。
ブレイブ&デフォルト

「ブレイブ&デフォルト」を紹介する公式サイト

 戦闘はコマンド式を継承しつつ、戦略的な「ブレイブ&デフォルト」システムがポイント。最大3ターンまで行動を前借りして一気に攻める「ブレイブ」と、防御に徹して行動を後ろに回す「デフォルト」、2つのコマンドがカギを握っています。 『ブレイブリーデフォルト』シリーズをきっかけに、久々に『FF3』を振り返ってみるのもいいかもしれません。現在、スマホではリメイク版が配信されています。オリジナル版は、3DSやWii Uのバーチャルコンソール、もしくはファミコンミニで遊べます。
FF3

ファミコンミニの『FF3』紹介ページ

『FF1』の世界観、『FF2』のドラマチックなシナリオ展開をうまく引き継ぎ、そこにジョブチェンジ、召喚獣といったプレイヤーをワクワクさせる要素を盛り込んだ『FF3』。その遺伝子は『ブレイブリーデフォルト』シリーズに受け継がれています。<文/卯月鮎>
ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲーム紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。雑誌連載をまとめた著作『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)はゲーム実況の先駆けという声も
1
2
おすすめ記事