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今年のプロ野球順位予想はコロナの影響で大荒れ?「解説者の“知性”が求められる」

 プロ野球開幕時の名物といえば、新聞やテレビなどでOB解説者による順位予想だ。だが、今年は例年以上に「当たらない」可能性があると囁かれている。その理由は「キャンプ取材に行けていない」ことにある。

取材に行けなかった解説者たち

プロ野球キャンプ

今年のプロ野球は取材陣が限られたため、OBたちの姿もほとんどなかった

 プロ野球OB解説者が順位予想をするのは、元選手であることだけではなく、キャンプで選手を間近で確認して強さを確認しているから。しかし、今年のプロ野球キャンプはコロナの影響で厳戒態勢。取材する記者やメディア関係者だけでなく、解説者の姿は少なかった。ある球団関係者にキャンプ中の取材について聞いた。 「今年ウチの球団はキャンプ現地取材者に人数制限だけではなく、PCR検査を受けることを条件にしていました。もちろん取材者には解説者も当然含まれます。キャンプ中の取材についてもグラウンドに入っての取材だけでなく、球場の外でのぶら下がり取材も禁止。選手や監督への個別取材は基本的にオンラインでした」

ほとんど情報が入っていない?

 観客も入れず、大幅に取材陣は減り、キャンプは終始静かに始まり静かに終わったという。そのため、解説者の多くは取材もままならなず、取材情報も少ないまま予想をすることになるのだという。スポーツ紙野球担当記者に聞いた。 「キャンプは球界にとって正月みたいなもんなんです。OBたちは自分の出身球団や仲のいいコーチなどがいる球団に顔を出す。取材というよりも、挨拶周りの意味合いに近いかな。そもそも12球団のキャンプ地は九州から沖縄本島、さらには石垣島などの離れた場所もありますから、12球団全てを取材するOB解説者は一握り。加えて今年はコロナで取材に行ける記者も少ないので、OB解説者の大半は情報がなかなか入ってないんじゃないか」
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順位予想はあくまでもネタ
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愛知県出身。スポーツからグルメ、医療、ギャンブルまで幅広い分野の記事を執筆する40代半ばのフリーライター。
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