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オリックス失速、優勝は楽天か。前半戦データから紐解くパリーグ優勝候補

パ・リーグを前半戦通り143試合終わらせると……

野球 前回セ・リーグで実施した「前半戦の対戦成績の成績通り後半戦を消化したら最終順位はどうなるか」のパ・リーグ編だ。もし前半戦のチーム対戦成績のまま、つまりチーム状態が一切変わらずに全日程を終了したら順位はどうなるのかを計算してみた。  ここで算出された成績より良ければ「後半戦頑張った」となり、悪ければ「後半戦失速した」ということがわかる。

カギは接戦試合 楽天が抜け出すがその差はわずか

 算出方法はチーム別前半戦対戦成績を出し、残試合も同じ割合で勝敗引き分けが増えるものとして計算している。まずは小数点まで算出した「チーム状態が前半と変わらなかった場合の最終想定順位(小数点込み編)」だ。 <最終想定順位(小数点込み編)>        勝   負   分   勝率 楽天     66.97 56.80 19.21 0.5411 ロッテ    64.63 55.73 22.63 0.5370 オリックス  65.73 57.95 19.30 0.5314 ソフトバンク 62.37 58.73 21.89 0.5150 西武     55.03 65.50 22.46 0.4565 日本ハム   51.92 72.93 18.14 0.4159  交流戦はもう終了しているので、パ・リーグ同士の対戦だけが増加していくため順位は変わる。交流戦優勝の数字が大きかったオリックスが3位まで落ちてしまい、楽天が繰り上がる形となった。つまり、オリックスは前半戦の同一パ・リーグ対戦成績を後半戦に向上できるかが順位維持のカギとなる。  ただ、今年は延長戦がないため引き分けの率がどうしても上がる年なのだが、パ・リーグはセ・リーグと比較しても引き分けだった試合の割合が多い。最終想定順位を見ると引き分けを決着させるだけで逆転できる僅差である。  難しい判断だが、リーグ優勝を意識するのであれば今年は日本ハムが大きく負け越している影響で勝率が5割を超えている球団は4球団もあるため、引き分けは例年以上かつセ・リーグ以上に悪いほうに出てしまう。  とはいえ勝ち越しを狙った無理な采配が祟って負けを増やしてしまってはCS争いに影響が出る。接戦の試合で勝ち越しを狙うべきか? 引き分けを守るべきか? パ・リーグは監督采配の重要度が今年は高そうである。
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ソフトバンクはBクラスか
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公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright

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