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会社の創業理念を知らずに働いてはいけない

働いている会社の理念はなにか?

 その患者は問診の際、パソコンで電子カルテを記入していた阿部に、「こっちを向いて話を聞いてください」と訴えたと言います。その時、阿部は「患者と向き合うよりも、膨大な事務作業に時間を取られるのはおかしくないか」「こんな状況は変えなければ」と考え、医者をサポートするサービスとしてAI問診システムを思いつきました。  会社を起業した場合、創業者の信念がそのまま会社の創業理念になります。鍵本の信念は、加齢黄斑変性の高齢患者に影響を受けています。そして、その鍵本が立ち上げたヘリオスは、「iPS細胞由来の網膜色素上皮細胞を、加齢黄斑変性の眼病患者に移植する」という世界初の手術の実用化を目指しています。信念や理念という形のないものが、商品やサービスという形のあるものを作り出しているのです。  ところが、理念は形を持たないが故に軽視されがちです。「あなたの会社の理念は?」と聞かれて、答えられないことはよくあります。そうした理念の軽視は、その会社で働く社員にも支障をもたらします。どんな商品やサービスの提案が通りやすいのか。どんな働き方が受け入れやすいのか。そうしたいわゆる企業風土も、創業理念に基づいているからです。  自分が働いている会社の創業理念は何か。その理念を作った創業者は、どんな人間関係から影響を受けたのか。そうしたヒストリーを知ることは、自分がその会社で気持ちよく働くための大きなヒントになります。これは大企業も中小企業も変わりません。ぜひ興味を持って調べてみて下さい。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

人生を変えるマインドレコーディング

人はなぜ続けることができないのか? 続けるには「信念」が必要だ!

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