カーライフ

昔は経営者もヤクザもSクラス! ベンツのフラッグシップの今

ディーゼルハイブリッドはウルトラ静かで十分速い

 一方では「S300h」というディーゼルハイブリッドモデルもありました。高速巡行なら軽くリッター20㎞以上走って、ウルトラ静かで十分速い。私は「いつかコレをド中古で買ってオラオラと節約を両立させたる!」と誓いました。  その後ディーゼルエンジンは3リッター直6に変更されましたが、これがまたガソリンエンジンよりも滑らかで力強く、「究極の内燃機関だ!」とすら思ったものです。

フルモデルチェンジしたが…

 そのSクラスがフルモデルチェンジしたと聞けば、カーマニアとしては、「今度はどんな究極を見せてくれるのか?」と期待が高まるというものです。試乗したのは、先代から引き継がれた3リッター直6ディーゼルモデル「S400d」です。  あ、あり?  乗り心地は特によくなってないし、とろけるように回ったディーゼルエンジンも、排ガス対策を強化したのか、いまひとつパッとしない。見た目も微妙に王者の風格が足りないような気がする……。 オートクラブ
オートクラブ

直6ディーゼルターボエンジンを搭載するS400dは最高出力330馬力。ARナビゲーションや生体認証によるパーソナルセッティングの呼び出しなど、新世代のユーザーインターフェースを搭載してますが、オッサンには?でした

 スイッチ類は大幅に減って、流行りの大型タッチパネルディスプレイや、音声で操作する形になったけど、これがもう何がなんだかわかんない! ハイテクすぎてARナビは起動できず、ドライバーの生体認証にも失敗。オッサンが使いこなすには合宿訓練が必要だ。
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ラブホ的オシャレ間接照明の進化
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1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

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